暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
観測者たちの宴篇
24.救助の先
[6/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ちおう医療系の
接触感応能力者
(
サイコメトラー
)
だから。直接肌に触れるだけで、だいたいのところは診えるのよ」
「……まさか……
過適応能力者
(
ハイパーアダプター
)
?」
古城以外の全員が息を呑む。魔術に頼らない天然の“超能力者”たちの総称だ。
「それでも……胸を揉む必要はあるのかな……」
苦笑いを浮かべながら友妃は呟いた。
「あなたは……逢崎友妃ちゃんだったわね」
「え……あ、はい」
少し驚きの表情を見せる友妃に深森は、大きく首を振る。
「私の能力は可愛い女の子のおっぱいを揉むのが発動条件なの。だから仕方なかったの」
「そ、そうなんですか?」
「──嘘に決まってるだろ。そんな下品な
接触感応能力者
(
サイコメトラー
)
がいるかっ。初対面の相手に適当なことを言うなっ!」
「「──ですよね」」
危うく信じかける雪菜を庇って、古城が深森を怒鳴った。彩斗と友妃は息のあった声を洩らした。
「……悪いな。こんな医者しか心当たりがなくて」
立ち尽くしている雪菜に、古城は小声で謝罪した。
「いえ、よく理解できました。やはり先輩のお母様ですね」
妙に納得した口調で呟く雪菜。なんでそうなる、と古城は不満を引き攣らせるが、ふと見れば、深森は優麻の胸に頬を埋めながら、興奮のあまり鼻血を流していた。
「心配しないで。これは
接触感応
(
サイコメトリー
)
の副作用だから。決して邪なものではないから」
全く説得力のない言い訳をしながら、深森は頭を上げる。
「ふーん、この霊力径路の傷……ユウちゃんは“守護者”を無理やり奪われたのね」
今までふざけているようにしか見えなかった深森の診断は正解だ。
優麻は、魔女契約によって手に入れた“守護者”を奪われた。切断された霊力径路から、残された魔力が流出を続ければ、やがて魔力は枯渇して死は間逃れない。
だが、“守護者”の一部を優麻へと返還したことで普通よりは時間は長いはずだ。
「助けられるか?」
不安げな表情で古城が訊いた。
深森は、さあ、と答えながらはぐらかすように微笑み、彩斗を見るのだった。
とてつもない悪寒が身体を走った。
「ちょっとあなたの右手見せてもらえるかしら」
「あ、はい」
恐る恐る差し出す右手を深森は力強く握る。その力に一瞬、肩を震わす。
「うん、なるほどね」
なにかを理解したような声を深森は洩らす。
まさか自分の正体がバレたのか。彼女の能力ならあり得ない話ではない。
だと、するならとてもまずい状況だと言うことになる。
「あなた治療系の能力者よね?」
「はい?」
予想外の言葉に彩斗は間抜けな声を出してしまった。
「あ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ