第九十八話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
二神はこの二つを捨てた。
第一子は船に乗せて流し、捨て去ることでその歴史を消し去ろうとした。
さらには、禍々しい動物の名を与えることでその存在を貶めた。読みはそのままに、ただ貶めることだけをした。
おかげでその正体を探るのは少し楽になってるんだけど。
「さらには、不見の名まで与えることで、必死に目を逸らさせることを追い求めた。・・・そこを新たな神話の。正しい神話の始まりであることを、民に知らしめるために!」
さあ、準備は整った。
意識の奥底へ手が届き、そこにあった物を掴みとる事が出来た。
新たに権能を掌握した感覚ではない。
元々持っていた権能の掌握が進んだ感覚。
ずっと一緒にいるのに全然掌握が進んでいなかった権能が、また掌握が進んだ。
おそらく、まだ完全ではないのだろう。この権能が、あいつから簒奪した権能がこの程度ではないはずだ。
そうだろう?・・・ゼウス。
「我は全ての王、全ての民の父である。今ここに我は我が友、我が民、我が親族へ我が加護を授ける」
ここまでは静かに唱え、同時に精神の手を家族に触れさせ、その中まで伸ばす。
一番奥底に触れて、直接通すための道を完成させて・・・
「さあ、皆の衆!開戦の時だ!」
俺の加護を、全員に流し込む。
ゼウスの雷の持つ属性は、破壊、鋼、恵みの三つ。
このうちの恵みの属性が、こうして現れたんだな。
「剣を持て、槍を構えよ、術を唱えよ!我らの共通の敵を、今こそ討ち取るぞ!」
最後まで唱えきった瞬間に、俺を中心に全員をつなぐ回路が一瞬見えるようになる。
全員に流れ込む、雷として。
そして、全員の衣装も変化した。
林姉は、脚を使うためか深くスリットの入ったチャイナドレスに。
崎姉は、部分的に鎧を纏ってケープを肩にかけ、サーベルを構える。
リズ姉は、白で統一された魔術師らしき衣装を。
アテは、前にアテナが着ていたような薄く、白い服を。
マリーは、まさに格闘家、という服装に両手に保護のためのアーマーらしきものをつけている。
立夏は、なぜか魔法少女と魔女を合わせて二で割ったような格好を。
切歌と調は、イガリマとシュルシャガナを纏い、少しデザインが変わっている。色も、剣の色がメインだったものが白メインになっている。
氷柱は、十二単を着て手に神楽鈴を持っている。
ナーシャは、古代インドの王族の衣装を着て、腕の一部に鱗が生え、王冠をかぶっている。
ビアンカは、白ゴス、だったか?幸運のビアンカには似合う恰好をしている。
桜は、呪術師の格好をして手に小さな壷・・・蟲壷をもっている。
狐鳥は、狐面をつけ白装束・・・生贄のような服を着ている。
さて、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ