暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外14話『激情晩』
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思ってるの?」
「……」

 実際にやらなかったじゃないか。
 口に出すのが嫌で、黙って頷く。
 密着していて、俺の動きは見えないんだろうけど動きで頷いたってわかったらしい。ナミがわざとらしく「はぁ」と呆れたようなため息を落とした。俺はナミに抱きしめられてるから耳元で息が落ちて少しくすぐったい。

「あんたがいなかったら砲弾はきっと広場の真ん中で爆発してた」
「みんなだって見つけただろ。俺がいなくても砲弾の処理できてた」

 ……気休めなんかいらない

「あのねぇ……私たちが砲弾の場所を見つけたのはタイムリミットまで残り時間1、2分よ? ……砲弾ってどうせ大きかったんでしょ?」
「……まぁ、大きかったけど」

 だから何だというんだ。

「あんたがいなかったら、私たちじゃきっと砲弾の処理できなかった。1,2分じゃあきっとB.Wのエージェントを倒して時間切れ、それで広場で砲弾が爆発してた」
「……え」
「もう一回言うけど、あんたがいなかったら砲弾はきっと広場の真ん中で爆発してた」
「……」

 それって?

「あんただけ何もしてないなんて、そんなことない。そんなにひどい傷受けてても砲弾を見つけて、しかも少しでも被害を減らすようにそれを上空に投げ捨てたんでしょ?」
「……いや、あれはペルさんがやりたがってたからで、別にアレは俺がいなくても――」
「――あんたがすぐに見つけたおかげで、砲弾を町の外に運べたの。あんたがいたおかげで、爆弾の処理だって上手くいったの! 全部あんたがやったこと! あんたがいなきゃ出来なかったこと!」

 ナミの強い言葉。語尾が少し潤んでいた。
 もしかしたら涙ぐんでいるんだろうか。
 これも俺のせいなんだろうか。
 そんなことを思うと同時に、けどそれ以上にナミの言葉の内容が俺の中に染みわたっていく。

「……」

 俺も少し泣きそうになってきた。
 さっき一人でいた時も涙を流してしまったけど、これはそれとは多分違う。自分でもよくわからないけど、違う。胸を締め付けるほどに悔しいなにかなんかじゃない。

「そういえばビビに起こされたときに伝言を預かってきたわ。ビビがペルさんからハントへの伝言があるって」
「……伝言?」
「『ハント君、わがままに付き合ってくれてありがとう、君のおかげで国の環境にも大きな被害を生まずに済んだ』だって」
「……え? それ、は――」
「――マジよ?」

 マジか。
 ……ありがとう? ……こんな俺に?

「……」

 ペルさんの声がなぜだか俺の頭の中で浮かんだ。

 ――そうか。

 傷の痛みに負けるような情けない俺だけど……麦わら一味として何もできなかったわけじゃなかった。

 ――そうか。

 今回、
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