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Angel Beats! the after story
不幸以上の幸福を
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アにパンチが叩きつけられる。その音に部屋の中からヒィィと声が漏れていた。
「そして、誰にでも優しいし素直だ」
「私も優しいし、素直だし」
「鏡を見てから優しいと言うんだな」
「僕、手鏡持ってますよ。どうぞ」
またしてもパンチが叩きつけられる。ビキキッと木が軋む音が聞こえ、ひび割れが入る。ついでにTKにも叩きつけられた。バキキッと骨が軋む音が聞こえる。ひびは……入ってないよな。たぶん。
「そう言うことだ。だから大人しく帰るんだなエセっぺ」
ラストのセリフで完全に切れたゆりっぺのコークスクリューブローでひび割れの入ったドアはことごとく吹き飛び、野田のプライベートルームが解放された。
部屋の中は大して汚れてもないし、ゴミもない、Gもいない。普通の部屋が俺たちの目の前に広がっていた。ゆりっぺを切れさせた張本人は吹き飛んだドアを盾にしながら怯えていた。
無理もない、実際パンチでドアが吹き飛ぶなんて、アニメの世界だからな。
野田は脂ギッシュな体型ではなく死後の世界とあまり変わらない体型だったが髪は伸ばしっぱなしでボサボサ、目には隈ができており、生活習慣が崩れているのがすぐにわかった。
「ごめんなさい!ちょーしこきました!すいませんでした!」
全力で謝る野田にゴゴゴゴッ!!と効果音がつきそうな足取りで野田に近づく。
「ゆりっぺ落ち着け」
「TK先輩お願いします」
「………OH……すみません」
致命傷らしくTKは今だにうずくまっていた。
俺たちの心配をよそに野田は外れたドアを退かし、立ち上がった。
「好きなだけ殴っても構わない。……そういうのには……慣れてる……」
野田が引きこもる理由がさっきの発言で全てわかった。新しい人生でも苦しい生活をしている野田を見ると、いるのかする分からない神に怒りが込み上がってくる。
ゆりっぺは野田の今の状況を気づいているのに関わらず、野田に近づく。
「俺の記憶とは違うがゆりっぺに殴られるなら苦しくない」
ゆりっぺが右拳を振りかぶる。
俺とユイが必死に止めようと駆け込むが………。
パチンッ!と部屋に響き渡る。
「あ、あんたがそんなんじゃ、だ、だれが私を守るのよ!!」
グスンと鼻を啜る音が聞こえる。それが誰なのかはすぐにわかる。
ビンタをされた野田は俯き、頬の赤い紅葉を手でさする。
「あんた言ったわよね!私を守るって!なら、これからも責任持って守りなさいよ!」
だが、野田は何も答えない。目に涙を浮かべているゆりっぺ。
「私は大切なものを守れなかった。だから、私は戦線の仲間を守ろうとした。そう決めていたけどあなたが私を守るって言ってくれた時は正直嬉しかった。形はどうあれ、かっこ
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