番外13話『終戦』
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ィの水にぬれた拳が、砂漠の宝刀を放とうとしていたクロコダイルを殴り飛ばした。
「クッ、小僧!」
「ゴムゴムのぉ――」
完全に油断していたところにもらったルフィの一撃は決して軽くはない。それでも態勢を整えたクロコダイルは流石といえば流石。だが、既にルフィの次の一撃は始まっていた。ルフィの腕がクロコダイルの服の襟をつかみ、そして――
「――丸鋸!」
――クロコダイルの顎を足で打ち抜いた。
壁に貼り付けられていた国王コブラとその脇で立っていたミス・オールサンデーが見守る中、ルフィがそこに立った。
「立て……こっからが本当のケンカだぞ」
血を漏らしつつも、何事もなかったように立ったクロコダイルが、ルフィを見据えて言う。
「……覇気使いの小僧も生きていたようだが、来ねぇのか?」
「お前をブッ飛ばすのは俺だ」
言外にハントはこないという言葉を受け、クロコダイルは「クク」と笑い、言葉をつづける。
「あいつはリタイアか……当然といえば当然だな。刺されただけのお前と違ってあいつは俺の技を何度も受けた。まともに動けるはずがねぇ」
どこか自慢げに言う彼だが、それをわざわざ笑うクロコダイルの姿にルフィは首を傾げて「なんだお前ぇ、ハントが戦えないからホッとしてんのか?」
「っ!?」
その言葉はもしかしたら的を射ていたのかもしれない。
クロコダイルが「この俺が?」と屈辱からか怒りからか、拳を震わせてルフィを視線で射殺さんばかりに睨み付けた。ルフィはそれを気にせずにいつでも戦えるように態勢を整え、また言う。
「もう一度言うぞ、お前をブッ飛ばすのはハントじゃねぇ……俺だ!」
言い切った。
クロコダイルを相手に。
「ハッハッハッハッハ! お前が俺に勝つ気なのか?」
「ああ」
「確かに水が弱点だとよく見抜いたもんだ死に際のあの状況でな……だがそんなことじゃあ埋め尽くせねぇ格の差がおれとお前にはある! それが七武海のレベルだ」
「お前が七武海だからなんだ! だったら俺は……八武海だ!」
傍から聞いていれば完全に意味の分からないルフィの言葉だが、それはとにかく。
ルフィとクロコダイルの2回戦。
それが始まろうとしていた。
全員が解散した。もちろん広場を爆破するという大砲を見つけ出すためだ。
残り時間はもう12分ほど。
ここは既に戦地で、各自解散はいろいろと危険だけどそんなことを言っている場合じゃない。
サンジとゾロに雑魚は任せて先に行こうとするのは賛成で、俺もそうしたいのは山々だけど、真っ先に空に飛ぼうとした隼のペルさんには待ってもらう。
「時間がない……どうしたんだ?」
そんなに怖い顔してないでほしい。
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