破壊
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「よし、異常はないな。開始は到着してから10分後。では、始めようか♪」
シオンは手を差し出す。
「神と妖精の戦争を!」
「ふん・・・」
オベイロンはシオンと手は会わせずに去っていく。そして去り際に言った一言はたった一つだった。
「殺してやる・・・!」
シオンは振り返り歩きながら答えた。
「殺れるもんなら殺ってみな・・・!!」
移動をしながらシオンは全員にすべてを話した。エリーシャのこと、オベイロンの企み、そしてこの決戦のことを。それに対してアリシャは呆れながら言った。
「君も随分と無茶したネ・・・」
「そうでもしないとエリーシャを取り戻せませんでしたから」
「まあでも、オベイロンが悪であることに変わりはない、討ち取るだけさ」
「サクヤさんの言う通り、俺たちは只、オベイロンの首を獲ればいい」
スタート地点に到着すると、シオンはマップを広げた。
「今俺たちがいるのはここ中心から南西に3km地点、恐らくオベイロン勢は10kmギリギリの所にスタート地点を置くだろう、それも山の頂上辺りに」
「何故そう思う?」
「飛行距離を稼ぐのと、見晴らしの良いところの選択、そして何より精神的な問題だろうな」
「というと?」
「かなり追い込んじゃったから♪」
「君は本当に無茶苦茶だな・・・一万対千など、正気の沙汰じゃない」
「いや、むしろこのほうがいい。それにこの数は俺が誘導したやつだからな」
「誘導?」
サクヤとアリシャは首を傾げる中、シオンは更に続ける。
「で、作戦なんだが、まずサラマンダーとシルフの前衛部隊が正面で撃ち合う。それでケットシーはドラゴンで援護、ウンディーネ、レプラコーン、プーカは後方で支援、ノームは防御に回れ。そして、スプリガンとインプは回り込んで奇襲をかけるといった感じだ」
「成る程な、確かにそれが賢明だろう・・・」
「うん、これが今考えられる策だよね・・・」
キリトもアスナもこの作戦に納得いっていた。
しかし───、
「だが・・・」
「?」
「これは相手も予想してるだろうな」
「なッ!!」
「こんなもんでいけば、相手は多少の犠牲を払ってでも攻めに数をおいて攻めてくる。そうなれば終わりだ。普通だったらな」
「なら、どうすれば・・・」
ユージーンの言葉にシオンは答える。
「言ったろ、普通だったらとっくに終わってるって。だったらやることは一つだ」
シオンはテーブルを勢いよく叩いた。
「教科書通りの戦いを捨てる」
「教科書通りの戦いを捨てる?」
「そう、セオリーを捨て
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