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第二章
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ものを作っていくのだった。
「おいおい、藤吉さんよ」
「こりゃ何なんだよ」
 いつも店から買い取りに来ているおもちゃ屋の主人と手代が彼の家に入ってすぐにその横に置かれてあるものを見て驚きの声をあげるのだった。
「やけにばかでかい凧じゃねえか」
「今のところ作りかけみたいだな」
「ああ、ちょっとな」
 藤吉は今は普通の凧を作りながらその主人と手代に答えるのだった。
「考えてることがあってよ」
「考えてることって何だよ」
「こんな大きな凧をかい」
「そうだよ。ちょっとな」
 彼はまた二人に対して述べるのだった。
「考えてることがあるんだよ」
「何だよ、この凧で」
「人でも乗せるつもりなのかよ」
「実はそうみたいなんだよ」
 ここでお鮎が出て来た。そうして困ったような顔で二人に対して言ってきた。

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