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絶望と人を喰らう者
第一話 三
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れば後日、すぐにでもその四足のデセスポワールを捕らえてくれないか?」

 司令官が天羅に命じると、命じられた彼は待ってましたと言わんばかりに喜んで引き受けた。

「実は私もそう思っていました! もしかすると、人類が再び繁栄を取り戻す鍵になると思うからです!」

「果たして、君の言う通りになるかどうかはまあ研究してみないと分からない。だけど、試す価値は十分ある。では、明日に備えて準備を頼むぞ」

「了解!」

 司令官は天羅へ「戻ってもいいぞ」っと命じ、天羅は会釈して、司令官室から出る。

 そして、後日。

 天羅率いる同族殺しのデセスポワール捕獲部隊が司令官の計らいにより、すぐに結成された。
 捕獲部隊の面子達は広場に集まっており、皆一様に、天羅の方へ顔を向けていた。

「俺がこの部隊の隊長を務める天羅賢治だ、よろしく頼む」

 天羅は新しく部隊に入った兵士と、本部が捕獲作戦の為に金で雇った傭兵達に挨拶をする。
 何故傭兵がこの捕獲作戦に参加しているのか、それは、今現在、軍隊はほとんど兵士が居ない為どうしても傭兵に頼らざる負えないからだ。
 当然、戦って金を貰う傭兵を快く思っていない兵士は多いが、今の現状では文句言えない。
 それゆえ、兵士達は嫌な表情しているが決して不平を唱えたりせず、いざこざも起こさない。
 しかし、天羅は兵士達とは違い傭兵を嫌っていなかった。
 しかも彼は気になる人物を見つけた為、興味本位でその人物へ近づいて話しかける。

「お前がかの有名な傭兵、結月聖奈か?」

 彼は傭兵達の中で一際異彩を放っている若い少女に近づき、握手を求める為に手を差し出した。
 すると、結月聖奈という名前の茶色い髪をポニーテールにしている赤い目の少女は手を差し出した天羅に不敵に笑い、彼女は天羅の手を握り、握手する。

「そうだよ、私の名前は結月聖奈。今回の作戦ではよろしくね」

 天羅は傭兵にしては敬語を話さない以外は比較的礼儀の良い彼女に好感を抱き、彼も笑顔で返事をした。

「あぁ、よろしく頼む」

 お互い挨拶を済ませると、天羅は早速、連携を取れやすくする為、傭兵のリーダーである彼女に今回の捕獲作戦の概要を説明した。

 ☆

 ぐしゃっぐしゃっ…… っという何か肉をすり潰し、引きちぎるような音。
 耳にそのような不快な音が聞こえ、ありすは意識が戻る。

「う、うぅん……?」

 今でもまだ聞こえている。
 耳に入るこの音にありすは身じろぎ、両手で両方の耳を塞いだ。

「な、なぁに……?」

 とうとうたまりかねて、ありすは瞼をこすって、ゆっくりと起き上がる。
 目を開けると、周りは真っ暗で、上へ視線を上げると満天の星空が視界いっぱいに広がっており、あ
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