暁 〜小説投稿サイト〜
ローゼンメイデン〜エントロースライゼ〜
第一話〜ココロの在処〜
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の少年が通り、あまり見かけない顔だなと思いながらすれ違った。

「ん?」

急にポケットに熱を感じて、手を入れる。

「熱っ!」

ポケットの中で何かがものすごい高温になっているらしい。たしか、指輪が、、、。取り出したいにも取り出せない。しかし、しばらくしてその熱は冷めたようでなにごともなかったかのようになった。何がなんだかわからないまま僕は足を進めることにした。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


「熱っ!」

いきなりの声に僕は少し驚いた。すれ違った人が急に大声を出したのだ
気にはなったが、他人事なので振り向かずに歩き続ける。すると急に手に持っているバスケットがガタガタと動きだした。これにも驚いて僕はバスケットの中にいる水銀燈に話しかける。

「おい、水銀燈。あんまり動くなよ
バレたら色々と面倒なんだ。」

「うるさいわね、わかってるわよ。それより、まだなの?もうこんな狭いところはウンザリよ。」

「もう少しだ、花を買いたいんだ。
あ、水銀燈はめぐさんがどんな花が好きか知ってるか?。」

「知らないわ、あの子自分の好みとかあんまり話さないし、、、」

「そっか。」

墓参りの花だから、普通は仏花を買うのだろうけど。なんとなく彼女の性格上そのことは考えない方がいいと思った。
それにしても一番親しい水銀燈が知らないんじゃどうしようもないな。どの花にしようか。
歩きながら悩んでいると水銀燈が思い出したように呟いた。

「、、、花ねぇ。」

「ん?どうした?」

「確かあの子、黒い薔薇の入った花瓶だけ投げなかったわね。」

水銀燈はめぐとの短い時間を思い返した。めぐを訪ねてくるのは看護婦とたまにくる父それともう一人。顔は見たことないがその人は毎日来てたと思う。いつも夕方に来て、少し経ったらすぐに出て行く。めぐにその人のことは何も聞かされなかった。向こうが言わないならこっちも聞かない、そう思って流してきたが
今思うとめぐが誰かが来て一言も発しないのは何か変だった。そこまで考えて水銀燈はもうひとつ思い出した。その人がいった後は必ず花瓶の
花が変わってた気がする。

(まぁ、関係ないわね。)

「黒薔薇かぁ、、、あんまり見ないよな。うーん。あっ、とりあえずあの花屋に行って見るか。」

ジュンはシオンという花屋を見つけ
入ってみる。奥からエプロン姿の女の人が出てくる。

「いらっしゃい、始めて見る顔だね
何か花をお探しで?」

「え、えーと。黒い薔薇なんてありますかね?」

僕は諦め半分で聞いてみた。店員さんもなんか目を丸くしてるし、これはないかな。ていうかそもそも薔薇に黒なんてあるのか?

「あ、黒薔薇ですね。ありますよ」

「え?あるん
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