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信じる心
第一章
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その仕事もな」
 彼の仕事についても話される。システムエンジニアーとしての仕事にも。
「絶対一人でやるよな」
「そうそう」
 それについても同じだったのだ。仕事に関しても。
「どんな仕事でもな」
「しかもだよ」
 それだけではなかった。仕事についても彼の考えが出ていたのだった。裏切られてしまってからの彼の考えが。ここにも出てしまっていたのだ。
「他の人の仕事、手伝わないよな」
「掃除もな」
 掃除までもであった。実に徹底していた。
「自分のところだけやって」
「他は全然しないよな」
「あくまで自分だけだよな」
 こう評されるのも当然であった。何しろ話すこともなく仕事もそんな有様だったからだ。とにかく他人というものを見ようともしなかったのだ。
「何があってもな」
「本当に変わった人だよ」
「意地悪でも何でもないんだけれどな」
 幸い彼にはそうした性質はなかった。それよりも悪いと言えるかも知れないものだったが。
「それでもな。何か」
「付き合えない。そんな人だよな」
「ああ」
「全くだ」 
 これが職場での彼の評価だった。これは当然ながら彼の耳にも入っていた。しかし彼はそれを全く意には介さなかった。何hしろ。もう彼は信じなかったからだ。

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