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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第58話 別れ、そして約束
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はというと、会長の作ったケーキのクリームを指でひとすくい、それを口に加えると……黒姉の髪の毛とネコミミの毛が総毛立った! そしてその瞳はすっと細められる! マズい、黒姉のスイッチが入った!
そして黒姉は困惑している会長に歩み寄ると……かなり怖い笑顔を浮かべた!
「ねぇ会長ぉ〜」
「な、何でしょうか黒歌さん?」
黒姉の異様な雰囲気に気圧されて後ずさる会長。一方の黒姉は不気味なほどの猫なで声で会長に話しかける。
「会長ってぇ〜、自分の作ったもの人に食べさせる前にぃ〜、自分で味見とかするぅ〜? 例えばぁ〜、そこのケーキとか♪」
「い、いえ。やはり最初の一口目は食べてほしい方に口にして頂くのが一番かと思いまして……」
「ふぅ〜ん、そっかぁ〜」
そう言って納得したように頷いた黒姉は……むんずと会長の胸ぐらをつかみ上げた!
「く、黒歌さん!? 一体何を!?」
困惑する会長に取り合わず、黒姉はいつの間にか掴んでいたフォークでケーキを大きめに切り取り、それをそのまま会長の口に突っ込んだ!!
「ん、んぐぅッッッ!?!?!?」
「ねぇ会長? 料理は愛情とか、込めた気持ちとか、如何に努力したかとか、そういうことが大事だっていう人がいるんにゃけど、やっぱり一番大事なのは味だと思うんにゃよねぇ〜。だってほら、まずい料理1個出すだけでさっきまでの楽しい雰囲気がぶち壊しじゃにゃい?」
そう言いつつさらに会長の口にケーキを放り込もうとする黒姉。会長も目をうるませて首を横に振るんだけど、黒姉は容赦なくそんな会長の口にケーキをさらに押し込んだ!
「今後のためにもまずい料理食わされる人の気持ち、しっかり知っといた方がいいんじゃにゃい? ねぇ、貴族様?」
「んんんぅぅぅっっっ!?!?!?」
「黒歌って怒るとあんなに怖かったのね。怒った姿なんて見たことなかったから、驚きだったわ」
「えぇ、そうですわね」
あの後、会長は黒姉に作ったケーキを残らず全部食べさせられたわ。途中気絶した会長を何度も仙術で覚醒させて、一片の容赦も見せずにね。その会長はというと今はソファーの上に横になって生徒会の皆に介抱されてるわ。
そして会長をそんな目に合わせた黒姉はというと、ケーキが全部なくなると会長置いてどっかに行っちゃった。
「黒姉って料理部の副部長もするくらいですし、料理には並々ならないこだわりがあるんですよ。ですから平気で人にマズいもの食べさせようとするような人には烈火のごとく怒りますよ」
まぁそんな黒姉もたまに料理にいたずら仕込む時もあるけどね。こういう場や普段の食事ではそんなことしないけど、おふざけアリの無礼講の場でとか。その辺の線引はしっかりするみ
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