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不思議な味
第七章
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しを取りますから」
「ああ、そうですね」
 これは彼も麺を作りスープを作ってきたからわかることであった。考えてみれば日本のそれも同じ調理方法と考えて問題はないのだった。
「ではそれでですね」
「そうですじゃ。ここはタイの麺と同じですじゃ」
「わかりました。それでは」
「麺も寝かせまして」
 これも今ではよくわかる話であった。タイのそれと同じなのだから。
「そうして作りましょうぞ」
「ええ。では夕方までにですね」
「何かされますのかのう」
「人を呼んできます」
 こう老人に告げるのであった。
「人をですか」
「実はある娘と約束していまして」
「娘と」
「あっ、いや」
 誤解を招いてしまったことを察知してすぐに詳しく説明する。それは言うまでもなくナンカについてのことであった。老人は彼女のことを聞くと顔を大いに崩して笑うのであった。
「それはいいことですじゃ。それではわしも」
「どうされますか?」
「孫達に御馳走しますじゃ」
 それが彼が思いついたことであった。
「うどんとそばをな」
「そうですね。それが宜しいかと」
 その考えにアッサムも同意して応えるのであった。それは確かにいいことであった。
「私達だけで食べるより皆と、しかも子供達と食べた方が」
「美味しいものですな」
「食べ物は大勢で食べた方が美味しいです」
 これは彼の考えであった。また老人もそれに関しては同じであった。
「ですから。是非共そうしましょう」
「ですな。それではだしを取り終わったら」
「子供達を集めましょう」
 またそれを言った。

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