第九幕その七
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「あそこに行こう」
「わかりました、それじゃあ」
「今から」
「そう、行こうね」
こうお話してでした、そのうえで。
一行はガーゴイルの国に行くことになりました、今度は。
その途中で夜になりました、それでなのでした。
またテントを開いて休むことになりました。モジャボロがテーブルかけを開くとそこに出て来たものはといいますと。
スポゲティです、そのスパゲティを見てカルロスが首を傾げさせました。
「トマト?」
「そうね」
ナターシャがカルロスの言葉に応えます。白いパスタの上にトマトのソースがたっぷりとかけられています。
そのトマトの他にです、ソースの中に入っているものは。
「マッシュルーム、ソーセージに」
「大蒜よね」
「これって確か」
「日本のスパゲティね」
「ナポリタンだよ」
ここでモジャボロが皆に言います。
「これはどうやら日本人がアメリカに持ち込んだスパゲティみたいだね」
「えっ、そうなんですか!?」
ここで驚きの声をあげたのは恵梨香です、彼女が言うには。
「これは確かにナポリタンですけれど」
「うん、そうだね」
「けれどナポリタンって」
恵梨香はそのナポリタンを見ます、オリーブオイルで綺麗に輝いていてしかもソースの上にチーズがかけられていて溶けてきています。
その美味しそうなナポリタンを見ながらです、恵梨香は言うのでした。
「イタリアのスパゲティなんじゃ」
「多分違うよ」
「うん、イタリアのじゃないと思うよ」
ジョージと神宝がここで恵梨香に言います。
「アメリカにもイタリア系の人いるけれど」
「こうしたスパゲティは作らないの」
「そう、作らないから」
ジョージが恵梨香にお話します。
「このスパゲティはね」
「そうだったの」
「これ日本だけだと思うよ」
神宝も言います。
「ナポリタンはね」
「ナポリ、イタリアじゃないのね」
「だから日本人が作ったんだよ」
「そうしたスパゲティなんだよ」
二人は恵梨香にさらに言います。
「他にもそうしたお料理あるけれど」
「このスパゲティもなんだよ」
「ううん、そのことはじめて知ったわ」
恵梨香は驚くことしきりでした、それで言うのでした。
「ナポリタンは日本人が作ったの」
「そうよ。けれどね」
ドロシーがにこりと笑ってです、ここで恵梨香に言うことは。
「美味しいわよ、ナポリタン」
「はい、とても」
「だからね」
それでだというのです。
「食べましょう」
「何はともあれですね」
「イタリアか日本かはいいとして」
「食べることですね」
「そうしましょう、じゃあ今晩はね」
「スパゲティですね」
「そうしましょう」
こうしたことをお話してでした、そのうえで。
皆でスパゲテ
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