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道を外した陰陽師
第二十六話
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ないですかねぇ、存在自体が国家機密の人間。それも三つもなんて。
 鬼道の一族が隠すわけですよ。
 そう言えば、妹さんの力も一族が隠していたんでしたっけ?
 湖札さんもなのかもしれませんねぇ、異常能力者(イレギュラー)
 驚かされる兄妹ですよ、お二人とも。
 鬼道の生き残りなんて、大変なばかりでもありますけど。それでもまあ、楽しませていただいていますし、寺西さんには助けていただいた面もあります。
 その対価としては、安いくらいなのかもしれませんね。

 では、今回の件についていくつか決定事項を。
 まず最初に、あなたの力については登録もしないでおきます。
 変にあなたを探られるようにするのは、好ましくありませんから。
 そういうわけですので、本当に必要な時以外は使わないでください。
 ・・・最後に、一つだけ。
 非公式の登録では『形無き者』とさせていただきましたので。
 『アンガなきもの』とかけさせていただきました。少しは、ミスリードになってくれるでしょう。』

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 なっげー・・・・・・
 いやいや、ここまで長くする必要もないだろ。
 要するに、まとめるとこうなるんだろ?

 俺の能力が異常能力だと確定した。
 俺も晴れて異常能力者(イレギュラー)に。
 とはいえ、これまでになく正体がつかめない。
 だからこれまでのものと同様に国家機密に。
 名前は、俺が呼んでいたものではないものを非公式に付けました。

 これでいいだろ。五行だぞ、五行。
 陰陽師的にも縁起がいいじゃないか。

 ・・・さて、訂正しないといけないな。
 二つあるなんて極めて珍しいのに、三つとか。これ、初の事例じゃないだろうな?

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