第二十三話
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で!?」
俺の問いに、しかし二人は答えてくれなかった。今日、午前で終わりなのに九時までって・・・
どこか釈然としないものを感じながら、呪具でもある懐中時計を取り出して時間を確認する。
よし、まだ全然時間はたっていない。道交法無視で走ってる分、かなりの時間短縮になりそうだな。
と、そんなことを考えていたら校門も見えてきて・・・竹刀を持ったジャージ姿のやつも一人いた。おそらく、零厘学園の教師だろうけど・・・と、そこでそいつが呪札を取り出した。
「結びて絶て、急急如律令!」
そのまま結界を張り、俺達が入れないようにしてくる。
「そこ三人!零厘はバイク通学は禁止、式神の緊急時以外の使用は法律違反だぞ!新入生のようだが容赦はしない!こってり絞ってやるから止まれ!」
大声でそう言いながら地面に竹刀を打ちつけるジャージ竹刀。
そんな様子に、俺達三人はアイコンタクトを取って同時に頷き、
「結界にぶつかる前に止まろう、」
「「結界、壊して進もう」」
「違うだろう!?」
雪姫が何か言っているが無視して、俺達二人は呪札を取り出し、前方に投げる。
「「解きて払え!」」
さすがは席組み二人がかりだけあって、呪札に言霊を与えた瞬間に結界は消えた。
そのまま学校の中に入って、教師の後ろで止まる。
ちらほらと生徒がいるけど、何事かという目で見てきた。まあ、刺激的だよな。
「・・・結界が何の抵抗も出来ずに消えたな。なかなかの腕前のようだが、校則違反は校則違反、」
「今日からここで学校在留陰陽師をすることになってる寺西一輝だ。職員の通勤方法には何の制約もないはずだが?」
「・・・なるほど、ということはそっちの式神を操っていたのは・・・」
話は聞いていたようで、教師は納得したような顔になった。
「最後の一人は、俺の仕事の手伝いもしてもらう予定だ」
「・・・雪姫。名字はなくしました」
「なるほど・・・分かった。これからは邪魔をしないようにする」
まあ、こいつ程度じゃ俺や殺女の邪魔はできないと思うけど。
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