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道を外した陰陽師
第二十三話
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、本気で走り出す。
 席組みとして働いているうちに基礎的な身体能力も高くなっている俺と殺女、忍の一族である雪姫。自転車くらいなら軽く追い越せるスピードで(追い越す自転車はいないが)走るが・・・

「ねえカズ君。間に合うと思う?」
「間に合うだろうけど、もう少し余裕があった方がいいんじゃないか?この感じだと五分くらいしかなさそうだし・・・二人はクラスの女子と話す時間ぐらいある方がいいだろ?」

 男子の俺には分からないが、色々と大変らしい。
 俺は仕事の都合上体育館に直行するが、二人は違うので教室に早く着いた方がいいだろう。入学式でもあるわけだし。
 というか、基本的には中等部からのエスカレーターばかりなので余計に面倒な可能性が高いのだ。

「・・・やむを得ない、な。殺女。あの鳥の式神は何人まで乗れる?」
「最大で二人まで。無理をすれば三人もいけるけど、事故になると思う」
「なら、殺女の式神に二人は乗って行け。殺女なら、ここで式神を使っても何の問題にもならない」

 基本的に街中で市販されているレベル以上の式神を使うのは禁止されているのだが、席組みにその制約は存在しない。

「一輝はどうする?」
「俺はこいつで行く。初日から使うのは避けたかったんだけど」

 そう言いながら空間に穴をあけ、バイクを取り出す。
 走りながらヘルメットをして引いていたバイクに飛び乗り、走り出す。少しばかり改造もしてあるので、色々と使える代物だ。戦闘に使っても壊れない。

「・・・それは?」
「光也から、あんまり水に乗って空を飛ぶなって言われて買うことになったバイク。呪装もしてあるぞ」
「免許は?」
「昨日、一日で取ってきた。ほら、いなかっただろ?」
「一日で取れるものじゃないし、年齢もあるだろう・・・」

 まあ、確かにそうなんだけど・・・

「時間の方は光也に手を回させた。あいつがやめろって言ったんだから、そっちはどうにかしろってね。それに、本来免許は必要ない立場だし」
「あー・・・そっか。私たち、よほどのものでもない限りは運転、操縦してもいいからね」

 これもまた、席組み特権。とはいえ、これについてはランク持ちの上位ランカーにも許されてるんだけど。
 で、そう言ったもろもろの事情があって俺の免許はすぐに発行された。んで・・・

「歳の方は、俺誕生日昨日だし」
「「何でそれを早く言わなかった!?」」

 なぜか、式神の上の二人から異口同音で言われた。

「いや、わざわざ言うようなことでもないし、」
「ああもう、カズ君はこういう人だった・・・ユッキー、ホミミンにに電話!」
「分かった。この件、伝えておく」
「いや、何でわざわざ・・・」
「それとカズ君、今日九時まで帰ってくるの禁止ね」
「何
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