第二十二話
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「そうでもないですよ。まだまともなのが後見人につきましたし、色々と裏事情もあるので」
「・・・そう、ですか」
こんな世界だ。人に話せない事情がある人間なんていくらでもいる。
ただし、一輝レベル・・・国家機密×2なんて人間はそうそういないが。
と、そこで雪姫が顔を赤くして出てきて、二人がそれに感想を言うと一瞬で引っ込む。
次は覚悟も決まっていたのか、二回目で慣れていたのか比較的すぐに出てきて、再び二人が感想を言っていくが・・・
「・・・何でそんなボーイッシュ?」
一輝が、ふとした疑問を口にした。
「・・・?」
「いや、雪姫ちっちゃいんだから他のも・・・」
そこで、雪姫から一輝の腹に一撃が加えられた。
「・・・何、しやがる・・・」
「ひ・・・人が気にしていることを!悪かったな、小さくて!」
そう言いながら胸を隠す雪姫を見て、一輝はどう受け取られたのか理解した。
「・・・俺、身長のことを言ったんだけど?」
「っ・・・う、うるさい!勘違いされるようなことを言うのが悪い!」
雪姫はかなり、胸のことを気にしていると見える。
「はぁ・・・んじゃ、訂正して」
テイクツー。
「雪姫は小柄で可愛いんだし、」
「フンッ!」
雪姫のローキック。一輝は少しよろけた。
「か、かかかか可愛いとかいうなぁ!」
「どないせいっちゅうんじゃい・・・」
一輝はそう言いながらも普通に元の位置まで歩いてきて、話を戻す。
「ともかく、普通のも似合うんじゃないかな、と」
「確かに・・・こちらなんていかがでしょう?」
そう言って店員が持ってきた吹く・・・フリルがたくさんついたフリッフリの衣装 を見て、雪姫は。
「こんなの着れるか!!!」
そう、大声を上げた。
ちなみに、先ほどのやり取りを見て店員(23歳独身、彼氏なし)はこれで付き合ってないのか・・・と、二人を呪いそうになったとか。
========
はぁ・・・結局、買ってしまった。
私は一輝が持ってくれている紙袋を見ながら、心の中でそう呟いた。
あの後、その場の空気に流されて着て、一輝に褒められて・・・気がつけば購入していた。・・・まあ、一着くらいはいいか。
「いや〜・・・まさかショッピングセンターで一日潰せるとは思ってもなかった」
「広い分、色々とあるからな。遊ぶには十分な施設だろう」
とはいえ・・・もうちょっと何かなかったのか、私。
それに、あの時一輝が言っていたのも気になる。
『それに・・・俺には、人と付き合う権利なんてないんです』
あれはいったい、どういう意味なのだろうか。
それは、一輝の立場くら
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