第二十一話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
せてから残りの二人に目を向ける。
「で、どうする?今大人しく殺されてくれるなら、出来る限り痛みは少なめのコースにしてやるけど」
俺の目的は苦しめることじゃない。
ただ殺すこと。だから、その辺りの譲歩はしてやれる。
「そう言われて、大人しく殺されるとでも?」
「だよなぁ・・・ま、なら仕方ない。せいぜい苦しんで、必死に抵抗して、死んでくれ」
そう言いながら呪札を取り出し、俺の周りに漂わせる。
「・・・邪なる呪札よ。聖なる呪札よ。今ここに、我がために一切の区別なく消滅させよ」
その言葉を合図に、呪札が俺の周り360度全てを攻撃圏内にとらえる。
「今ここにありしは正義にあらず。我が示すのは悪のみ。我が悪行を成すため、その力を解放せよ」
「・・・我らが神よ、信者たる我らを助けたまえ!」
残念だけど、俺がその、あんたたちが崇める神の生き残りなんだよ。
神なんて、立派なものじゃねえけどな。
「我がために、我が悪を示したまえ」
その瞬間、呪札から放たれた呪力が荒れ狂い、ありとあらゆる物を食らっていく。
生物であろうとなかろうと、一切の区別なく。
全ての証拠を、食らいつくす。
「・・・こんなもん、か」
俺はある程度壊せたところで暴走状態になっていた呪力をたたき壊し、その先にあった隠し扉を破壊する。
そのまま奥に進んでいき・・・祭壇と、そこにおかれた書物を発見する。
書物を手に取ると、そこには確かに一号と書かれていて・・・中には、鬼道と言う一族のあり方が記されている。
白澤が率いる妖怪軍団に襲われた際、分家に保管されていた書物の行方は分からなくなっていた。
それがこうしてやつらの手に渡っていた。そして、今こうして俺のもとにそろった。
鬼道と言う一族の在り方が記された、一号。
対術、剣術、弓術、槍術、その他もろもろの鬼道が編み出した武術が記された、二号から四十号。
最後に、鬼道の奥義全てが記された零号。
一応、門外不出ってことになってるからな。これは、俺がしっかり管理することにしよう。
========
今回の件について、光也はかなり力づくでの隠蔽を行うことにした。
まず、俺が元トップの家に行った際に色々と大暴れしたり元トップを殺したことについては、少し複雑だ。
まず、俺と雪姫は光也からの書状を届けに行き、その際に土蜘蛛が複数発生。
歳もあって抵抗できずに食われた元トップと、その部下や知人たち。それを仮にも十五位である俺が全て殺しはしたが、間に合わなかった、ということになった。
次に、席組みが全国で暴れていた件だが・・・こちらはもっと大胆だ。
刑部姫が出現したことにして、それにまど
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ