第二十話
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いるのですか?」
「まあ、一応の目星はついてるよ。お前の前任の爺さんだろ」
そう言うと、光也が絶句した。
「・・・それには、間違いないですか?」
「ほとんど、間違いないだろうな。これだけのことをしても誤魔化したままでいれるのはあの人くらいの立場だろうし、なにより」
そう言って、昨日連絡するのに使ったメールアドレスを表示した。
「これは?」
「この団体のトップのメアド。たぶん、この団体の中での連絡だけを目的に作ったものだろうけど・・・ちょっと知り合いに頼んで、このアドレスを頻繁に使ってるサーバーを特定してもらった」
「・・・それ、どんな知り合いですか?」
「プライベートだ。大丈夫、口は固いし信用も出来る。この件を広めるつもりはないだろうよ」
そう言いながらその端末情報を表示し、その中の一つのファイルを開く。
「これは、その端末の中にあったファイルのコピーだ。・・・見覚えは?」
「私の引き継ぎの際に渡された書類そのままですね」
「このファイルを持ってるのは?」
「・・・あの人だけでしょうね。最重要機密事項も含まれますから、他の人間に見せることは禁止されてます。それにしても、ここまでの情報をパソコンに保存しているのですか、あの人は・・・」
「どうにも、そう言ったことに疎い人みたいだな。まあ、安心していいそうだぞ。突破しないといけない壁は、本来どんな技術を使っても突破できないものらしいから」
「・・・あの、本当にその人はどうやって突破したのですか?」
「妖術呪術、その他もろもろと技術を併用して。そういうことができる相手に頼んだ」
そして、次に昨日送ってみたメールの内容を表示する。
「んで、これが昨日送ったメールの内容だ。読めるか?」
「何も読めませんね。何かの暗号でしょうか?」
「正解。これは、あの書物にも使われている暗号。独自の言語表記をさらに暗号化した、超複雑なもの・・・つっても、これはその中でも一番単純なものだけどな」
「書いてある内容は?」
「『古き記し、その解き方をすべて教えよう。ただし、そのための犠牲のすべてを受け入れよ。何人仲間が倒れようとも、一切の手出しをするな。 道を示し、光を持って切り開く』ってな」
「それは・・・?」
「相手の動きを封殺できる魔法の言葉だよ。・・・あの宗教に心酔してるなら、間違いなく何もできなくなる」
そう言ってから立ち上がり、集まった書物を眺めた。
「ふぅん・・・後一冊、一号がないな。他に足りないものは?」
「いえ、残りは二号から四十号まで全て揃っています」
「ってことは、その一冊はトップが持ってるのか。・・・ま、四十冊の中で一番重要なことが書いてあるの、あの一冊だから仕方ないのか」
「・・・寺西さん」
そう言
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