第十九話
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か?」
「ああ、事実だ。・・・二人は、もう休んでくれ。ここからは、聞かないほうがい」
雪姫と穂積はかなり不満そうにしていたけど、それでもちゃんと出て行ってくれた。
「とりあえず、今回の件で報酬が必要なら光也に請求してくれ」
「それについては、後から決めることになった」
どうやら、ここからは白夜が代表して話すようだ。
「それより・・・お前は俺たちに何をしてほしいんだ?」
「九人にしてほしいのは、これの回収だ」
そう言って、今日回収した書物二冊を見せる。
「他には?」
「特にないな。細かいことはあるけど・・・大本は、俺が一人でたたきつぶす」
「捜索範囲は?」
「前回の情報から考えて、日本全体。・・・とりあえず、『鬼神ノ会』って名前とこの祭壇が目印だな」
そして、こちらもまた回収した祭壇を見せた。
「そこに必ず、その書物はあるのか?」
「名前が書き連ねられてるこっちのやつはある。もう一冊のほうは、あるかどうか分からないな」
「祭壇の回収をする必要は?」
「ない。ただ、原型が分からないくらいにはぶっ壊してほしい」
この祭壇を警察が見たら、勘のいいやつは気づくかもしれない。
だが、今回は出来る限り人に知られないうちに全部片付けてしまいたい。だから、こうして頼んでいるのだ。
「そうだな・・・やることは理解した。それに、その程度のことなら、九人で一日くらいだろうだが、問題はそのあとだ」
そして、白夜はその先とやらを言った。
「今日の分はお前一人でやった上に光也による隠ぺいが可能な範囲であったから、おそらく大本にも全てはばれてはいない。が、この九人で潰しにかかるというのは、話が別だ」
・・・まあ、そうだろうな
「ここにいる九人はお前と違い、全ての情報が公開されている身だ。そんな奴らが全員で潰しにかかってみろ。向こうは焦るでは済まなくなるぞ?」
「そんなことになれば、また大規模な呪術テロを起こすかもしれない、だろ?分かってるよ、そんなことは」
この宗教団体、何十年も前にうちの一族で潰した時は鬼道の一族が本家、分家全員総動員で動いたせいで本気で焦り、不安定な状態で呪術テロを引き起こし、日本全国を恐怖に陥れた。
そんな被害が再び起これば、今度こそ抑えきれない可能性が高い、が・・・
「大丈夫だ。各地域のやつらは独断で動くかもしれないけど、統率を取るトップは動けない。そんな状況を作ってある」
「それは絶対だな?」
「ああ、絶対だ。やつらの端末からトップへの連絡先を入手してな。ちょっと面白いものを送ってみた」
そう、お互いに一切視線を逸らさずに言い合って・・・白夜が先に、軽く笑いながら視線を逸らした。
「いいだろう。
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