第十八話
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感じではなかったので、おそらく毒か呪詛によって。元々、どこかに仕込んでいたのだろう。
と、そのまま周りを見ると・・・他のやつらも、全員自殺していた。
そうだ・・・これが、宗教の怖いところだったな。
本当にはまると、信仰のために命すら捨てる。
とりあえず、光也に連絡をしてからこの宗教について何かわからないかと辺りを見回して・・・半開きのドアを発見した。
その中がこの部屋に比べてやけに整理されているので、女の子をおろしてから入ってみると・・・そこには、一つの祭壇のようなものがあった。
間違いなく、今回の宗教団体にかかわるものだろう。
そして、どこか見覚えがあって・・・
「・・・ま、まさか・・・!」
俺は、一つだけ心当たりを見つけた。
だが、それがどうにか否定できないかと思い、祭壇をよく観察して・・・一つ、置いてあった書物を手にとって、中を見る。
どうにか否定したい一心でそれを開き、そこに記されていた名前を最初から最後まで読んでいき・・・記されている名前の最後の一個で、半ば確信した。
最後に表紙を見て・・・『崇めし神』と記されているのを見て、俺の予想通りのものだということが判明した。
「何で・・・何で、まだ残ってるんだよ・・・!」
手に持っていた書物を握りつぶし、祭壇を壊すくらいの勢いで空間に穴をあけてそこに放り込む。
「この宗教は・・・うちの一族が、潰したはずだろ・・・!!!」
========
「じゃ、この子は頼んだ」
どこから聞いてきたのか、来た警察に一緒につかまっていた女の子を渡して、そのまま立ち去ろうとする。
「あ、ちょっと君!これから事情聴取、」
「受ける義務はない。何かあったら、ここに連絡しろ」
「あ、こら!待ちなさい!」
俺は光也の名刺だけを渡して、捕まえようと手を伸ばしてくる警察を無視してその場を去る。
つかまらないように水に乗って飛び去り、そのまま電話を取り出す。
『・・・ああ、一輝か。どうしたんだ?』
「悪い、雪姫。緊急の用事が入った。これ以上、依頼が入らないようにしておいてくれ」
『それはすぐにでもできるが・・・何かあったのか?』
「個人的な案件だよ。あと、その関係で今日、帰るの遅くなる・・・もしかしたら帰らないかもしれないから、色々とよろしく」
そう言って一方的に電話を切り、そのまま光也に電話をかける。
『どうしました、寺西さん。あなたのほうから電話をかけてきたときは、大抵ろくでもないことが起こるんですけど』
「いや、少しばかり頼みがあってな。・・・俺の偽物のほうのランクの捜査権限、本物のレベルまで上げてくれ」
『まあ、どうせあなたは使える権限なので問題ないですけど・・
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