第八話
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一瞬、悪戯をたくらむときの笑顔が出た気がしたんだが・・・気のせいか?
「では、次に寺西一輝さんについて。ぶっちゃけてしまうとランク持ちとはいえまだ卵なのだから、それはどうなんだ、という理事がいまして。どうにかなりませんかね?」
「では、私のほうから一人一人説得しておきます」
光也のヤツ、やけに俺をここにいれようとするな。
「・・・と、後はここにサインをすれば終わりですかね?」
「はい。これまでに話した内容での契約になりますね」
え、確認することそれだけ?
なら別に、わざわざ俺がいる必要ないじゃん・・・
「では、私の名前でサインしておきますね。何かありましたら、私のほうまで連絡してください」
「はい、分かりました」
まあ、俺は一応未成年だしな。
そのあたりは、後見人の光也がするのが筋、か。
「・・・と、では。一つお聞きしてもいいですか?」
「?・・・ええ、どうぞ」
契約が終わってから、光也がそう言ってきて、向こうの人も戸惑いながら話を聞く方向になっている。
何を話すつもりなんだ・・・?
「・・・彼については、一つ国家機密があります」
「!?」
光也の一言で、向こうの表情が驚愕に染まった。
ああ、もうこの段階で話すんだ。
「それについて、他言無用の呪いを受けていただけるのであればその詳細をお話させていただきます。どうしますか?」
「・・・それは、どういった呪いなのでしょう?」
「話そうとすると、口が閉じる。筆談しようとすると、震えて字もかけない。そのようにして人に教えられないようにするものです」
「そうですか・・・では、お願いします」
お、聞くんだ。
中々に根性あるな。
「・・・んじゃ、後は任せたぞ光也。俺はもう帰る」
「本人が帰らないでくださいよ」
「やなこった。俺がいたら、そこの人からどんな目で見られるか分からん。俺の性格についてまで、しっかりと説明しといてくれ。帰るぞ、殺女」
「はいは〜い」
そして、俺は後を全部光也に任せて、零厘学院を後にした。
後日、光也から色々と連絡はあったけど・・・まあ、その場その場で色々しておけばいいだろう。
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