第三話
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て、最初からそのつもりで俺を連れてきたのか?」
「うん、そう」
そんな間にも、俺は攻撃を避け、向こうは攻撃をあてようと続けて攻撃をしてくる。
会話しながら、か・・・まあ、苦手じゃないしいいか。
「何があったのかは知ってるけど、だとしてもその態度は何!?」
「別に・・・なんでもない」
「そんなはずないでしょ!」
確かにいわれた通りなので動揺してしまい、その隙に一発入れられる。
クソ・・・イッテエ・・・
「だとしても、アンタに何の関係がある!?」
「何にもないわよ、だから何!?」
「何じゃねえだろ!?」
これは予想外だった。まさか、何の理由もなくやっていたとは・・・
「そんなことどうだっていい!今重要なのは、何でアンタがそんな・・・本心を隠してるのかよ!」
「・・・テメエに何が分かる!!」
もう少し我慢できると、自分を抑えられると思ったんだけど、俺は素が出た。
家族を失ったこと、そのせいで苗字をなくし、鬼道だったころの友達と別れることになったのが、予想以上にきつかったみたいだ。笑えねえ・・・
「テメエに、あの失うつらさが分かるのか!?一度に一人二人じゃねえ!一族皆死んで、お偉いさんの都合で“鬼道”としての俺は、“鬼道”として生きてきた俺は死んだことになった!俺がこれまで築いてきた関係が、全部一度に失われたんだぞ!」
攻撃が単調になるなんて今まででは絶対にありえなかったことを、今の俺はしていた。
頭に、血が上っていた。
「その辛さが分かるのか!?全て、そう全て失ったんだ!もう二度とあんなの味わいたくねえんだよ!!」
「だから、人との関わりを持たない、とでも言うつもり!?」
「そうだよ!幸いにも、今の境遇なら出来そうだしな!」
小さなつながりこそ出来るかもしれないけど、失って辛いほどのものは絶対に作らない。
そのために、これまで以上に作った表情に作った感情で生きていけばいい。
「だから、もうこれ以上」
「うっさい!その態度が気に入らないっつってんのよ!」
その瞬間、思いっきり腹を殴られ、山の木を何本も折りながら飛ばされた。
そのまま起き上がれずにいると、土御門が腰の上に乗ってきて、俺の胸倉をつかんで無理矢理に引き上げる。
「そんなことで、人とのつながりが出来ないとでも思ってるの!?私達陰陽師は基本、人に感謝される仕事をしてるんだよ!!そんなやつらが、人とのつながりを造らずに過ごせると、本当に考えてる!?」
「ああ、考えてるよ!」
「甘い!そんな考えが通用すると思うな!それに・・・」
そこで土御門は自分の顔を目と鼻の先まで近づけ、
「妹さんは、どうすんのよ!」
そう、言ってきた。
「オマ・・・なんで
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