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少年と女神の物語
第九十四話
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 つまり、関わっているということだ。なら・・・

「悪いな。俺もそこに向かわせてもらう」
『何のために?』
「妹が一人浚われた。おそらく、犯人はグィネヴィア」
『・・・面倒なことを』

 アレクが舌打ちをしたのを聞いて、俺はこういうやつの相手は楽だな、と再確認する。
 アレクは、俺たち神代について中々に理解している。
 それこそ、よほどのことでもない限り手を出しても損しかないと考え、これまで手を出してきたことがないほどには。うちには色んなものがあるにも関わらず、だ。

「今回、俺達はナーシャさえ連れ戻せればそれ以上の手出しはしない。それでどうだ?」
『・・・つまり、そのナーシャとかいうのさえ助けることができれば、それで手を引くということだな?』
「ああ。ついでに確認しとくが、俺がアレクに極力配慮してるのは分かるよな?」
『この話さえ呑めば、極力邪魔にはならない・・・ただし、呑まないのであればいくらでも邪魔をするということか。・・・極力避けたいところではあるな』
「だろうな。・・・今回に限っては、ナーシャを取り返せるのなら神との戦いすらできなくてもいい。それを我慢すれば家族を取り戻せるのなら、安いこと極まりない」
『貴様が神代である以上、その言葉に間違いはないだろう。・・・そういう意味合いでは、一番扱いやすい神殺しだよ、貴様は』
「こっちも、交渉が効く相手で助かる。・・・それで、どうだ?」

 そう聞くと、小さく笑う声が聞こえてきた。

『一つ、条件に変更を求めるがな。・・・一柱、神の相手をしてもらおう』

 そこで、アレクが少し黙った。
 そういえば、ミノスの権能は使い魔も出せたな。現状を確認してるのか。

『どうにも、予想していたより相手の数が多いようだ。計画に支障がきたさないようにな』
「そうか・・・分かった。今から浮島の方に向かう」

 俺はそう言ってから立ち上がり、蚊帳吊り狸の異世界から出て自分の部屋の窓から飛び降りる。

「おっと。いやはや、まさか上から登場なさるとは思ってもいませんでした」

 すると、飛び降りた辺りによれたスーツ姿の男―――確か、甘粕とかいったか―――がいた。
 いや、こいつだけじゃなくて・・・

「・・・なあ、恵那。お前は確か病院で拘束中じゃなかったか?」
「いや〜、そう何だけどね。ちょっと上から声がかかって、一時的に出てきてるんだ」
「そうか。なら、体は大切にな」
「うん、じゃあね・・・ってそうではなく」

 急いでいるので歩きだしたら、恵那につかまった。

「何だ?俺、かなり急いでるんだけど」
「いや、それは見れば分かるけど・・・おじいちゃまが、武双君を連れて来い、って・・・」
「・・・はぁ?何言って、」

 と、次の瞬間俺
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