序章〜廻りの始まり〜
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ローゼンメイデン
〜エントロースライゼ〜
もう誰もいない病室、僕は淋しく佇んでいた。有栖川病院の306号室、ここには少し前まで少々問題を抱えた少女が横たわっていた。あの頃の思いも今となっては意味はない。それなのにその思いを捨てきれないでいる僕は心が空っぽのままで彼女に会えない毎日を過ごしている。今日ここにきたのは、彼女への贈り物の黒薔薇を届けるのとそんな未練にケリをつけたいと思ったからだ。でも、、、やっぱり。後から後から、体の奥からこみ上げるものがあって僕は嗚咽混じりに泣きながら病院のベッドに倒れこんだ。シーツをめいいっぱい掴んで、しばらくじっとしていた。
気持ちも落ち着いてきた。ベッドを汚してしまったがどうしようか。その時、ベッドの下に光るものがあった。僕は好奇心からそれを手に取る。
「これは、指輪?」
その指輪には薔薇のレリーフがついていた。
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