第八話 Prototype Weapons Plant
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DNAデータを組み込むことでナウマンダーの火炎攻撃が可能になるはずなの…だから」
エックス「DNAデータを組み込むって…出来たのか?俺のバスターにそんな機能があるなんて初めて聞いたぞ?」
ルイン「私もケイン博士に聞いただけだからね…多分理由としては大した敵も存在いなかった当時に教える必要はないと思ってたんだよ…」
ルインはDNAデータをエックスのバスター端子に組み込んでいく。
自分の武器にも組み込もうとは考えたものの、容量の問題で不可能なのだ。
アーマーチェンジシステム。
ルインが老人に引き出された能力が更に拍車をかけた。
ルイン「出来たよ。エックス、バスターにナウマンダーのデータを組み込んだからナウマンダーの火炎攻撃…ファイアウェーブが使えるようになったはずだよ」
エックスはバスターに意識を集中させるとボディの色が青から赤へ変わっていく。
バスターを撃つのと同じ感覚でしてみたらバスター弾ではなく火炎。
ルイン「これでエックスの戦略の幅が広がる…」
エックス「ルイン…」
ルイン「何?」
エックス「強化は嬉しいんだけど…これは…」
こういう死者から剥ぎ取るような行為にエックスは気が乗らないようだ。
確かにナウマンダーは紛れも無くイレギュラーだ。
それに弁護のしようがないし、しようとも思わない。
しかし…。
ルイン「エックスは優しいね……」
渋るエックスに向けたルインの目は優しい。
エックスの気持ちは痛いほど分かる。
いくら非常事態とはいえ、死者から剥ぎ取るような行為は自分もしたくはない。
しかし。
ルイン「ごめんね。私もエックスにそんなことさせたくないんだけど…私はウェポンチェンジシステムが使えないからね…」
ルインが自嘲しながら言う。
それはもし彼女が使えるなら彼女が使うというのだろうか?
ルイン「無理なんだよね…私には特殊武器を扱うにも容量がないから」
エックス「ルイン…」
それは仕方ないと思う。
ルインは特A級ハンター。
戦闘型レプリロイドはランクによって強化の度合いが違って来る。
特A級の彼女は高水準の部品で強化されている。
それにアーマーを切り換える能力を得たことで特殊武器を組み込む容量などないことは分かっている。
エックス「(俺はいつまで彼女に甘えるつもりなんだ…)」
彼女にだって限界がある。
自分が弱いせいでいつも彼女は傷を負う。
弱いままでは駄目なんだ。
今の自分では彼女を守るどころか危険にさらすだけ。
強く、強くならなくては…。
生き残るために。
守るために。
エックス「ごめん…俺は甘ったれていた。いつまでも君に頼っていてはいられないのに……」
ルイン「…………」
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