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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
021 ロサイスでの騒ぎ
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ンガーに吸収される様に消えた。……この現象はデルフリンガーの特殊能力で、“デルフリンガー”はただの喋る剣ではなく、攻撃魔法を吸収出来る魔剣だ。

「まだだ! “エア・ハンマー”!」

自分の放った魔法が突然消えたのに驚くが、ワルドは直ぐ様気を持ち直し今度は不可視の風槌を才人へ向かって放つ。

「無駄」

「まだだ!」

……が、先程の“エア・カッター”の魔法の二の舞で、才人がデルフリンガーを振るうとワルドが放った“エア・ハンマー”は才人に届く事無くデルフリンガーへと吸収された。

「何だね? それは!?」

ワルドは諦める事無く魔法を放ち続けるが、デルフリンガーに吸収されるばかり。才人に魔法が届かないと覚ったワルドは、自らの杖代わりにしているレイピアを構え、才人へと肉薄する。

「これは決闘≠セろ? 貴方はいつも敵に、そうやって訊ねるのか?」

才人はそんなワルドのレイピアを危なげなくデルフリンガーで捌く。確かにワルドは凄い。……だが、神器内の空間で行っていたドライグとの訓練に比べるといくらか見劣りしてしまうのも確かだ。

「そこっ!」

「かはっ……」

「隙有り。……少し、頭冷やそうか。……ってな?」

「ぐっ……! まだだ……」

才人は少なからず動揺しているワルドの鳩尾にデルフリンガーの柄頭を打ち込んだ。ワルドは息苦しさから意識を保つ事が出来ず、その場に膝から崩れ落ちた。

SIDE END
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