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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第404話】
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と美冬の二人がセシリアと鈴音を抱えて、先頭に立ってアリーナ内へ移動し、残りの三人が後に続く形で避難した。


「あぎゃ、有坂ヒルトは村雲を使うか……。 面白れぇッ! 三対一なら少しはお前ら二人よりかは勝率は上がるぜッ!!」


 冷たいプレッシャーはそのままだが、言葉の端々からは熱い感情が感じ取れる。

 村雲を纏う俺だが、篠ノ之は――。


「有坂等必要無いッ! お前は――私と一夏の二人で十分だ! ハァァアアアアッ!」


 絢爛舞踏の無限エネルギーを利用した力業でのAIC離脱、それと共に素早く一夏に触れ、エネルギー譲渡を行った。


「す、すまねぇ箒。 ……でも、ヒルトにも加勢してもらった方が良いんじゃねぇか?」

「要らんッ! 私のサポートがあれば、必ずアイツに勝てる! 行くぞッ! 男なら……そのくらいの敵に勝てなくてなんとする!!」


 活を入れるための言葉なのか、どちらにせよ俺が入るのは篠ノ之からすれば好ましくない様だ。


「……わかった。 わりぃがヒルト、そこで見物しててくれよなッ!!」


 一夏も結局篠ノ之に言い負かされた形で、再度二人で突撃を掛けていく。


「……あぎゃぎゃ、馬鹿な餓鬼どもが。 ――ワンオフ・アビリティー、起動!」


 背中の対となる翼から、莫大な粒子エネルギーの奔流が溢れ出す。

 それと同時に、突撃を掛けた二人の機体がピタリと静止――まるで、時が止まったかのように。

 其処からは一瞬だった、二人に対して、まるで閃光が駆け巡る様な連撃、なす統べなく一気に機体のシールドエネルギーを削り、回復させるエネルギーを根こそぎ紅椿から奪い去り、白式も同様にエネルギーが無くなる。


「クッ……! 馬鹿なッ! 紅椿が……!」

「ッ……」

「あぎゃぎゃ。 シールドエネルギーが無くなりゃ、お前ら二人はただの粋がる餓鬼ってだけだ」


 装甲が開くと、中から熱の隠った空気と余剰粒子が放出された――。


「……テロリストが単一仕様……! クッ……卑怯――」

「卑怯ならお前ら二人の方がだろ? 自分が良くて相手が駄目だなんて自分ルール、いつまでも通用すると思うなよ」


 その言葉に、篠ノ之は口を真一文字に結び、奥歯を噛み締める様な表情を見せたその時、フッと意識が無くなり、その場に倒れ込む。

 更に一夏も同様に、アリーナ地表に倒れ込んだ。


「……あぎゃ、まあ軽い気絶だな。 手加減してやったから、この程度で済んだんだぜ? ……手加減しなきゃ、今頃二人とも意識不明になってただろうがな、あぎゃ。 ……さて、時間は稼いだが、まだ遊び足りねぇな」


 そう言って俺を一瞥する男に、俺は村雲の武装、天狼を呼び出
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