第3話
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しっしと手を振った。
「この野郎、こっちが下手に出てれば調子に乗りやがって!」
ガルドの紳士的な言動メッキがが遂に剥がれ、本性を現す。そして正義を殴ろうと拳を振りかぶる。
『止まりなさい!』
テラスに飛鳥の声が響くと同時にガルドの動きがピタリと止まった。
「なるほど、飛鳥の力はマインドコントロールみたいなもんか。でも助かったぜ」
「ええ、そうよ。自慢できる能力でもないでしょ?私も同じよ。私は裕福だった家も、約束された将来も、おおよそ人が望みうる人生の全てを支払って、この箱庭に来たの、私の目指すのはそんなちっぽけなものじゃないわ。それにあなたにはまだ、色々と聞きたいことがあるのだもの、あなたはおとなしく椅子に座りなさい」
「ほら、飛鳥が言ってんだ。さっさと座れ!」
正義がそう言った瞬間ガルドは操り人形のようにゆらりと座った。
これにはジンも疑問を持ち、飛鳥に至っては驚愕の表情をしていた。だが正義はそれに一地説明している暇もないかのように急かす。
「座ったら隠してること全部吐け。簡単にコミニティを大きくした、yえぐいやり方をな」
「自分たちのコミニティを大きくするなら旗印をかけさせればいい。そのための交渉材料はそのコミニティの女や小さいガキを人質に取ればいい」
ガルドはすらすらと吐いていく、自分してきたことを、箱庭の法に触れるような外道なことを。
「ほう、ならそのガキは用済みになったらどうするつもりだ?」
さらに問い詰める。
「殺した。最初は母親が恋しいだなんだ言ってるのにイライラして殺した、その後もイライラする度にガキを殺した。そして今は人質になったガキはその日のうちに殺して部下に・・・「もういい、黙れ!」・・・・」
正義が怒鳴るとガルドはピクリともしなくなった。瞬きも、息すらしていなかった。
「見下げた外道だなコイツは。おいジン」
「は、はい!なんですか?」
ジンはガルドの姿に驚いていて自分の名前が呼ばれるとは思わず、声が裏返ってしまった。
「こいつには罰は下されるのか?」
「はい、箱庭の法に触れている以上彼には裁きが下されます。ですが、それまでに彼が箱庭から出てしまえばどうしようもありません」
「そうか、ならしかたないか」
そう言うと正義は指をパチンと鳴らすと、ガルドの体が動きテーブルを叩き割りながら叫んだ。
「この小僧ォォォォ!!」
すると先程なったように顔が牙をもつ獣となった。だが、変化はそれだけではなかった。
巨躯を包むタキシードは膨張する背筋で弾け飛び、体毛は変色して黒と黄色のストライプ模様が浮かび上がる。
彼のギフトは人狼などに近い系譜を持つ。通称ワータイガーと呼ばれる混在種だった。
「テメェ、どういうつもりか知らねぇが…………俺の上に誰
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