暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
観測者たちの宴篇
23.囚人の狙い
[10/10]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
かずに友妃は一方的に早口で言う。
彩斗は彼女の隣に立つ。
「お前は俺の監視役なんだろ? だったらしっかり俺のそばにいろよな」
友妃の身体は小刻みに震えていたのだ。それが恐怖による震えだと言うことは考えるまでもなくわかる。
友妃の身体を後ろから抱きしめるように覆う。
「えっ?」
彼女に彩斗なりの不器用に微笑みかける。
友妃の手を握りしめると小刻みに震えていた身体が止まる。
それで安心した彩斗は後方にいる古城と雪菜に叫ぶ。
「俺がここには残る。だから優麻のことは頼んだぞ、古城、姫柊!」
古城と雪菜は、こちらを信じて優麻を元へと駆け寄る。
「ハッハァ──! まとめて潰すぜ、第四真祖、吸血鬼──っ!」
シュトラの不可視の斬撃を友妃の銀の刀の煌めきが烈風もろとも消滅させる。
「おいおい……本気をそんな簡単に止めてくれんなァ!」
口ではそんなことを言っているがシュトラ・Dは明らかに動揺にしている。
先ほどの攻撃は友妃一人の力では止められなかったであろう。彩斗の“
真実を語る梟
(
アテーネ・オウル
)
”がその翼の魔力を部分的にだけ展開し、友妃の“夢幻龍”の無力化の力と合わさって全てを消滅させた。
「もう手加減は、いらねぇみたいだなァ!」
先ほどを超える殺気が、練り上げられてこちらに伝わってくる。
「逢崎、デカイのが来るぞ!」
「うん。でも、ボクと彩斗君なら防げるよ」
彩斗と友妃は身体をさらに強く抱きしめ合う。二人の魔力が強く共鳴し合う。“夢幻龍”と“
真実を語る梟
(
アテーネ・オウル
)
”の能力は同種である。二つの力を混ぜれば強大な力に変わる。
それならシュトラ・Dの攻撃であろうが、他の囚人たちの攻撃であろうが無力化できる。
「死ねェ──! 吸血鬼、女──っ!」
不可視の斬撃がこちらへ叩きつけられる瞬間、二人の視界を眩い真紅の閃光が覆い尽くすのだった。
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ