死亡フラグ貰いました。
3話:つかの間の平穏 前編
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、今日はやらなくていいわよ?」
「へ?」
その言葉に、スーっと俺の開墾に対する熱意が冷めていくのを感じた。なんで? やるんじゃないんですか?
「ダレン君、昨日倒れてたじゃない。だから、いきなり働くんじゃなくて、
少し体動かして慣らさないとダメよ?」
「いや、でも……」
「だーめ。アルさんからも言われてるし。マリと少し遊んできなさい。あぁ、若い男女2人きり。アルさんとの昔のことを思い出すわ〜」
また始まった。朝食の場でも聞かされた、惚気話。マリはまたか、という顔をしながらも楽しそうに聞いていた。
「そういうことで、マリと一緒に遊んできなさい」
遊ぶといっても俺、17歳だし、大人だし。それにしてもマリと2人きりにして危ない、とか思わないのだろうか? まぁ自分、ヘタレですから。
「じゃあ、行ってきます」
「ええ、いってらっしゃい。マリは玄関にいるわ。エスコートちゃんとね?」
「わかりました」
サーシャさんに言われた通り、玄関にマリはいた。左手に何か持ってるけど何だろう?
「あ、ダレン来た〜」
笑顔で振り返るマリの左手にはギラリと光る鉈が1本。……殺される!?
「ひいぃぃぃぃっ!」
「ちょっ、どうしたの!? ダレン!」
「どうか、お命だけはっ! なにとぞっ!」
土下座をし、拝む。そうか、もしかしたら、裸見られてたのまだ怒ってるのかっ!?
「大丈夫だからっ! この鉈は木を切るためだから、ダレンは切らないから!」
良かった。俺は切られずにすむのか。マジで死への危険を感じた。
「そうか、なら気を取り直して……。行きましょうか、お嬢さん」
マリにスッと手を差し出す。まるで執事の様に。いや、本物の執事知らないけど。
「おっ、お嬢さん?」
マリが驚いた顔をしている。エスコートってこんな感じじゃないの? テレビでよくやってるし。それとも、マドモワゼルの方が良かったのかな? ところで、マドモワゼルって何て意味?
「サーシャさんに、エスコートちゃんとしなさい、って言われたからこんな感じかと」
「そういうことね。びっくりしたよ〜、いきなりこんなことされたから〜」
そう言ってマリは俺の差し出した手を握る。これって……
「まるで、付き合ってる男女みたいなあぁぁぁぁぁっ!?」
言った瞬間にマリが顔を赤くし、体を回転させる感じで握っている右手をおもいっきり、振りほどいた。そうすると、左手に持っている鉈が襲いかかってくるわけで。
「おぅっ! 死ぬかと思った!」
そして、左手からすっぽ抜けた鉈はマリの家に刃が食い込んでいた。ドジッ娘にも程がありすぎるっ!
「もうっ! いきなりそんな
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