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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
召喚者-ティファニア-part1/半妖精の召喚の儀
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日、マチルダは数十日ぶりにウエストウッド村にいるテファたちの元に帰ってきた。
「テファ、チビたち。今帰ったよ」
「マチルダ姉さん。お帰りなさい。皆、姉さんが帰って来たわよ!」
 テファは姉代わりの彼女が帰ってきたことにとても喜び、この村で暮らす子供たちを呼ぶ。すると、小屋から多数の10歳未満の子供たちの集団がやってきた。
「マチルダ姉ちゃんだ!」「お帰り、お姉ちゃん!」
「ああ。ただいま」
 マチルダは盗賊稼業を勤しんでいる身。裏の薄汚い世界を何度も見てきたし、その分だけこの世界の貴族たちがどんなに汚い連中で出来上がりつつあるのかを知っている。そんな荒んだ世界で大切な妹分と純真無垢な子供たちのために生きている中、この子たちの笑顔はマチルダにとって大きな救いとなり、力をも与えた。
「はい、数ヵ月分の金持ってきたよ」
 マチルダは盗賊稼業で稼いできた袋一杯の金をテファに渡す。今回はなかなか珍しいマジックアイテムを、とある貴族の屋敷から盗み出し裏ルートに売りさばいてきたおかげでがっぽり稼ぐことができた。
「ねえ、気になってたんだけど、このお金どこで手に入れたの?」
「ふふ、細かいことは気にしたらダメさ」
 そんなことを露知らず尋ねてくるテファに対し、マチルダは意地悪な笑みで誤魔化す。
「もう、いつも誤魔化すんだから…」
 ちょっと頬を膨らますテファだったが、マチルダ自身に危険が及ぶようなことがあるのではと悪い予感があったが、無事にまた来てくれたことを喜んでいた。
 しかし、相手の心配をしていたのはなにもテファだけじゃない。マチルダもだ。自分がいない間に、何かこの村に危険が及ぶようなことがこの先もなければいいのだが、と思っていたが、万が一のことも彼女は常々考えていた。この辺りは地図にも記されておらず、時折盗賊や悪徳傭兵が略奪目的で現れることだって不思議じゃない。
(テファの『あの魔法』があるからって、いつまでもこの村が安全とは限らないよね。ここは、やっぱりあれに賭けるか…)
 マチルダは考えていた賭け…。それは、使い魔召喚の魔法『サモン・サーヴァント』。テファも実は魔法を使うメイジでもある…のだが、魔法をほとんど多用したことがない。しかもそれ以前に、彼女は魔法をうまく扱いことができないのだ。

…それも、後に彼女が魔法学院に努めることになった際に存在を知ることになるルイズのように。

 そんな彼女だが、彼女が持つ『たった一つだけ使える魔法』だけでこの村は守られてきていたのである。だからマチルダも遠くへの出稼ぎに出かけることができたのである。それでも、先ほどマチルダが考えていた通りテファの持つ魔法が無敵というわけじゃない。それにこの国…アルビオンはテファが生まれる以前は少なくとも表向きは治世であったのだが、今では各地で反乱が起き
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