召喚者-ティファニア-part1/半妖精の召喚の儀
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惑したんじゃないの?『エロのルイズ』」
「だだ、誰がエロよ!い、色ボケのあんたなんかに言われたくないわよ!夢だろうがなんだろうが、ごご、…ご主人様に歯の浮くようなこと言ってくるこの発情犬が全部悪いんだから!!」
顔を真っ赤にしながらルイズは鎖につないだサイトを指さして怒鳴り散らす。しかし、一方でキュルケは、はは〜んと怪しい笑みを浮かべた。
「な〜んだ。そういうことだったのね」
「な、何がよ…?」
この時のキュルケの目の意味を、ルイズは理解している。いつも自分をからかったり馬鹿にして言い負かした時の目だ。ルイズを自分に寄せると、キュルケは彼女の耳元で、小声でルイズに言う。
「あなた、サイトが気になり始めたのかしら?使い魔じゃなくて、男として」
夢の中でサイトにここまでルイズをうろたえさせるほどのことを言われたのなら、間違いなくこれは恋だ!とキュルケは読み取った。
「!!!!」
ルイズは耳まで顔を真っ赤にしてキュルケを突き放す。
「ば、ばばば!ばばば…馬鹿言ってんじゃないわよ!いつ!?誰が!?何時何分何秒!?地球が何回まわった時よ!!」
「明らかに動揺してるし、それにチキュウって何よ」
モンモランシーは額に手を当ててはぁ、とため息を漏らした。
「あああもう!!いい加減にしろっての…んんんん、と!!」
いい加減首がこそばゆくなったサイトは、無理やり首輪を引きちぎろうとする。ゼロと同化したおかげだろうか。結構丈夫なために手古摺ったが、首輪はなんとか取り除くことができた。
「か、勝手に千切ってんじゃないわよ!」
「うっせ!!ったく…」
もうここにいられっか!とサイトは吐き捨てると大層ご立腹で教室を出て行った。
「どこに行くのよ!待ちなさい!!」
いつもは主人の護衛という名目で強制的に自分の傍に置いていたのだが、今回ばかりはサイトの怒りの方が勝っていたらしく、サイトは教室から姿を消すまでルイズを無視していった。
「あらら。今回ばかりはあなたが悪いわね、ルイズ」
モンモランシーはやれやれとため息をつく。
「流石にやりすぎではないかい?少しは耳を傾けてあげてもよかったはずだよ」
ギーシュもサイトが去って行った教室の出入り口を眺めながら言う。
「あによ!あんたたちも信じてたじゃない!…ふん」
顔の熱が冷めないまま、ルイズは意固地になって椅子に座りこんだ。これはしばらく収まらないか。まあ慌てることもないだろう。キュルケは、ここは傍観した方がいいと思い、サイトとルイズを見守ることにした。
(あのルイズが異性絡みでここまで動揺したんだもの)
ルイズのサイトへの理不尽さには呆れていたが、同時にルイズが女としての幸せに自覚しつつあったことに、同じ女として微笑ましげに笑いながらそう思っていた。無論、サイトのことも狙う
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