召喚者-ティファニア-part1/半妖精の召喚の儀
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クブルな気迫に、サイトは自分から言葉を放つことが許されないことを思い知った。
「愛の語らいですって?一人でやりなさいよこの馬鹿」
「あれ?ほ、惚れてるんじゃなかったっけ?俺の勘違いなの?」
「誰が、誰に?」
「えっと…ルイズお嬢様が、俺に…」
「理由を述べごらんなさい」
睨み付けられたサイトは、冷や汗をだらだらとかきまくって一つの池を作りそうな勢いた。
「あ、ほら…舞踏会の時、この使い魔を見る目がなんだかうっとりと恋する乙女のような目になっていたから…」
「へえ…それであんたは私から愛されていると勘違いしてベッドに忍び込んだと?」
「は、はい…もしや、この使い魔は飛んだ勘違いを…」
あはは、と渇いた笑みを浮かべるサイト。
「勘違いに決まってるわよ。使い魔が主人のベッドに忍び込んで…い、いいい…いいいいいい…いやらしいことを仕掛けるなんて…きき、…聞いたことないわよ?」
ルイズは声がもう止めようがないほど震えている。目の笑っていない笑み、起爆寸前の爆弾のよう であった。
「……ボロ剣、あんた見てなかったのかしら?」
ギロリ!とものすごい目つきで壁に掛けられている古びた喋る剣、デルフを睨む。こいつはずっと見ていたし、自分とサイト以外で理性を持つ奴と言えばこいつだけ。ならばサイトが自分のベッドに忍び込むという破廉恥な行為を止めることができたはずではないか。
「俺?俺っちはどうやって相棒を止めるんだよ。一応忠告は入れておいたんだぜ?」
「役に立たないボロ剣ね」
「無茶言うな。専門外だっての」
自分からでは動けない剣なんかを当てにしたのが間違いだったか。
「まあいいわ。サイト…」
「は。はい…」
「最初に合った時は何かと偉そうに言ってた割に…結局ただの、人の姿をしたケダモノだったのね。よくもまあ、この私を軽く見てくれたわね?」
ルイズという爆弾の導火線に着いた火が、あと少しで爆弾本体に達しようとしていた。
「ごめんなさい!次からはしません!!」
「………次はないのよ。覚悟しなさい!!」
「ぎゃあああああああ!!!」
爆発的な怒りは、大嵐を巻き起こすかのごとくサイトを吹っ飛ばし、彼はスーパーボールのように壁を跳ねながら激突を繰り返す。最終的に床に落ちたサイトはかなりズタボロの状態となっていた。
「い、いつも通り…お、起こしてやったってのに…これ…は…ない、だろ…ガグッ」
「へ?」
倒れたサイトに向けてルイズは目が点になる。さっきまで暗かったはずなのに、今は太陽の光が眩しく差し込んでいる。その光に照らされたサイトの服装は、さっきのようにシャツとトランクス姿ではなく、ちゃんと着こまれた青と白のパーカーにジーンズの姿だった。
と、ここでキュルケがあまりにも大きな声と音のあまり仏頂面でルイズの部
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