召喚者-ティファニア-part1/半妖精の召喚の儀
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別れた影の片方は人だった。そして一方は何か鉄の塊のような見たこともない物体。その人物と鉄の塊は勢い余ったように地面に転がり落ちた。
鉄の塊はプシュー!ッと音をたて、そして震えながらさっきまで聞こえていた音を鳴らし続けている。もう一方の青年は、今の転がり落ちた衝撃で意識を手放し、しかも打撲とすりむき傷などの怪我を負っていた。子供たちはびっくりしていてもう何が何だかわからなくなって放心状態だった。
「に、人間!?」
鉄の塊のこともそうだが、まさか現れたのが動物ではなく人間だということに、マチルダも驚いた。
「だ、大丈夫!?」
「て、テファ!危ないよ!」
まだこいつが何者なのかわかったものじゃないのに、テファはゲートから現れた人の元に駆け寄る。心配になったマチルダも彼女の元に駆けた。腕の中に納めてその人の顔を見ると、若い青年だった。テファよりもほんの少しだけ長く生きていたくらいの年齢だろうか。顔だちは悪くないが、この青年からどこか強い影をマチルダは感じた。
「命に別状はないみたい。よかった…」
「まだ安心するんじゃないよ。こいつのこと、あたしたちはまだ知らないんだ。まずは傷の手当てをして、こいつが目を覚ますのを待とうか」
レビテーションの魔法で彼と、彼が乗ってきたと思われる鉄の塊を浮かせると、マチルダはテファの家へと運び、テファと子供たちもそれに着いて行った。
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