コードギアスR2
0662話
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ザワリ。
その言葉が出た瞬間、間違い無く部屋の中にいた技術班の男達に衝撃が走った。
「……ねぇ、あんた達の技術班って……」
どこか呆然としたようなラクシャータの言葉をスルーし、そのまま映像を眺める。
『ちょっと、これってどうなってるの?』
『黙れ新入り。今はお前に構っていられるような暇は無い! 我等が大敵が近付いて……』
『ほう、大敵か。それは一体誰の事か聞かせて貰っても構わないか?』
技術班の男がロイドへと怒鳴りつけたその瞬間、部屋の扉が開きエキドナが姿を現す。
『来たぞ! 我等が大敵だ! 散れ!』
『おう!』
その言葉と共に、とても技術者とは思えない程の身のこなしで部屋の扉へと殺到する技術者達。だが……扉が1つしかない上に、その扉の前にはエキドナが立ち塞がっているのだ。通気口からの脱出を遮られてしまった以上、そこしか出口が無いのは事実だが……全員で突破を掛ければ、多少の犠牲は出ても多数が逃げ切れると判断したのだろう。あるいは、まだ動きを見せていないロイド、諦めているマードックやフィリオを囮にしようとした可能性もある。しかし……
『あらあら、ロイドさんだけじゃなくて皆さんまでいたんですね。エキドナさんが私の新作を食べたいと言われたので持ってきたのですが』
新たにひょっこりと姿を現したのは、皿を持っているセシル。……ただし、皿からは映像越しに見ても何らかの怪しげな雰囲気を放っている。
「……セシル……」
ラクシャータもそれを理解しているのだろう。思わずといった風に呟く。
『さあ、新作の苺のジャムとシーチキンとあんこ和えの入ったおにぎりです。是非皆さんで味わって下さいね』
「おい、あれって本気か?」
「そうね。残念な事にセシル自体はもの凄く本気で言っているわ。善意100%でね」
何と言うか、それは余計に悪いよな。せめて自分で味見とか……待て。
「セシルは味見とかしないで料理をするのか?」
「……さぁ? 残念ながら一緒に料理した事が無いから分からないわ」
プイッと画面の中で展開している地獄絵図から顔を背けながら呟くラクシャータだが、その頬に冷や汗が垂れているのは俺の見間違えではないだろう。
『セ、セ、セ、セシル君。僕はいいから、その……折角の女性の手料理なんだから、彼等に食べさせて上げたらどうかな?』
『おい、新入り手前! 先輩を人身御供にする気か!?』
『そんな、人身御供なんて……折角作ったのに……』
『ああ、嘘だ嘘。誰も本気でそんな事は言って無いって。あんたみたいな別嬪さんの手料理を食えるなんて嬉しくて涙が出て来そうだ。……けど、残念ながら俺はさっき超包子の肉まんを食ってしまってな』
『あ、俺も』
技術者の男の言葉に
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