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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百三十一話 反乱
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自由惑星同盟からイゼルローン要塞の攻略案が送られてきた。攻略案を考えたのはヴァレンシュタインらしい」
彼方此方から声が上がった。皆驚いている、酒場の冗談が本当になった。体に残っていたアルコールの残滓がきれいに抜けたような気がした。
「いささか突拍子もない案だ。政府は酷く混乱している。財務省、軍務省、統帥本部、それと俺達に攻略案を検討しろと命令が有った。ああ、それから科学技術総監部もだな」
また皆が顔を見合わせた。軍務省、統帥本部、宇宙艦隊司令部は分かる。科学技術総監部? 財務省? なんだそれは。
「作戦案の根幹にあるのは要塞には要塞を以って対抗するという事だ」
「……」
はあ? なんだそれは。ヴァレンシュタインは何を考えた?
「ガイエスブルグ要塞をもってイゼルローン要塞を攻略する」
ガイエスブルグ要塞? 駄目だ、さっぱり分からん……。唯一の救いは皆が困惑している事だ。元帥は何を言っているのだ?
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