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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百三十一話  反乱
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様な騒ぎになるだろう。……フェザーンは如何かね?』
「こちらも知らないようですが、同じように時間の問題でしょう」
『厄介だな、政府発表をしなければならんがどういう発表にするかで悩んでいる。頭が痛いよ』
おいおい、そんなに顔を顰めなさんな。顔面神経痛にでもなったんじゃないかと心配するじゃないか。

「嘘を吐いても仕方ありません。正直に話すべきでしょう」
『そうは言うがね、反乱が起きた事、捕虜はフェザーン経由で返還される事は問題無い。しかし反乱鎮圧の目処は如何するかね? 必ず訊かれると思うが』
スクリーンからトリューニヒトに同意する声が聞こえた。そんなの知った事か、帝国に聞いてくれ、って言うのは駄目なのかな? ……駄目だろうな。長引かせる事は出来ない、帝国と同盟の協力にも影響が出かねない。妙な事を考える奴が出る可能性も有る。仕方ない、あれをやるか。イゼルローン要塞の難攻不落伝説にピリオドを打ってやる。

「反乱は半年以内に鎮圧されると発表してください」
あ、皆が俺を見ている。何言ってるんだ、こいつ。そんな感じだな。
『根拠が有るのかね? 半年以内に鎮圧出来なければ問題になるが』
「有ります。こちらからイゼルローン要塞攻略案を帝国に提示しましょう。準備に時間はかかりますが攻略そのものは難しくありません」
どよめきが起きた。“おー”とか“まさか”とか騒いでいる。

『本当かね、それは』
「本当ですよ、トリューニヒト議長。イゼルローン要塞攻略案はこちらで作成してハイネセンに送ります。そちらで内容を確認して頂きレムシャイド伯経由で帝国に送って貰いましょう。如何ですか?」

俺が問い掛けるとトリューニヒトが周囲に確認を取った。どうやら反対意見は出なかったようだ。シャフトに感謝だな、この世界では移動要塞の提案者は俺という事になる。ところであいつ、この世界でもフェザーンと繋がりが有るのかな? 注意は必要だな。

『良いだろう、早急に攻略案を用意して欲しい』
「分かりました、遅くとも明日にはお渡しします」
声が明るくなったな、良い傾向だ。
『ところで一つ訊いていいかな、ヴァレンシュタイン委員長』
ターレルが問い掛けてきた。大体何を訊きたいかは分かる。だが“どうぞ”と促した。

『そんなに容易くイゼルローン要塞を落とせるならどうして攻略しなかったのかね』
「簡単です、同盟はその攻略方法を使う事が出来なかったからです。まあ例え可能でも攻略には反対しました。その辺りは議長閣下に聞いてください。私は準備が有りますのでこれで」
詮索されるのは苦手だ、さっさと仕事にかかるか。



帝国暦 487年 8月 26日  オーディン  ゼーアドラー(海鷲) アウグスト・ザムエル・ワーレン



「まさかイゼルローン要塞で反乱
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