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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第403話】
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 後方へのクイック・ブーストで拳を避け、銃剣を構えてまた俺に対して突撃と共に振り下ろす。

 鋭利な金属音が鳴るも、ギガント・マグナムには傷一つ付かず、互いに攻撃の応酬を繰り返す中、まだ機体がかろうじて維持しているセシリアにプライベート・チャネル通信を開く。


『セシリア、無茶は承知で頼む。 残ったエネルギーで……フレキシブル攻撃を行ってくれ!』

『……っ、で、ですが……。 ず、ずっとわたくしは成功していませんのよ……? 失敗すれば……ヒルトさんに当たります……っ』


 今の立ち位置の関係で、フレキシブルが出来ないと俺に攻撃が直撃するのは明白だ、だが――。



『大丈夫。 セシリアなら俺に当てる何て事はしないだろ。 ――何てったって……お前は【セシリア・オルコット】だろ?』

『……ぁ……』


 普段から口癖の様に、セシリアはそう言う。

 プレッシャーになるかもしれないが、俺にはわかっている――セシリアは必ず俺の期待に応えてくれると。


『頼んだぞ! 仮に機体崩壊しても俺が助ける!』

『……うふふ。 なら……お姫様抱っこで助けてくださいまし』


 そう言って通信が切れると、既に腕の傷はISの機能で止血されたのか、流血は止まっていた。

 尚も続く互いの削りあいは、まさに死闘――銃剣の攻撃が当たれば、倍返しといわんばかりに瞬時加速を利用したギガント・マグナムによる一撃を食らわせ、その攻撃に対して更に腹部に蹴りを食らわせる襲撃者。

 いつ終わるともしれないその死闘――俺の後ろにいたセシリアは、さっきの俺の言葉で吹っ切れたのか左手でピストルの形を作ると――。


「バーン」


 その言葉と共に、ブルー・ティアーズのビットは応える。

 砲口から放たれた四本の粒子ビームが真っ直ぐ俺に突き進む。


「フッ……仲間に撃たれてるとは、貴様も信用されてないようだな」

「……果たしてそうかな!」

「ッ!!」


 確実に逃げないように、ギガント・マグナムを装着した両手で腕を掴んで拘束。

 抜け出そうともがく襲撃者――俺に迫る四本の粒子ビーム――だが、その粒子ビームは俺の背後で偏向し、ビームがくの字に曲がると俺を綺麗に避けて襲撃者の機体に当たった。


「!? クッ……フレキシブル射撃……!」

「これで――終わりだァァァッ!!!!」


 拘束した両手を離すと、右ストレート、左フックと決め、襲撃者の両肩を固定する様に両手で掴むと、残ったエネルギー全てを使いきるつもりで全身のスラスターを点火、アリーナ地表に叩きつける様に押し込んでいく。


「グゥッ! くっ……約80%のスラスターオフライン……!」

「まだだッ!」


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