第二章
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「やってみるか」
「そうだな、それじゃああの爺さんも呼ぶか」
ここで友人の一人がある男のことに言及した。
「外れに住んでいるオウン=ゴサ爺さんな」
「ああ、あの気難しい爺さんな」
「全然喋らない」
「あの人も呼ぶか?」
こう提案するのだった、ナム達に。
「ここはな」
「あの爺さん来るか?」
友人の提案を聞いてだ、ナムは首を傾げさせながらその友人に問い返した。その間も右手は動き箸でビーフンを食べている。
「気難しいけれどな」
「いや、最近こっちに来たしな」
「場に慣れてないっていうんだな」
「そうじゃないか?だから親睦も兼ねてな」
肝試しに招こうというのだ。
「そうしないか?」
「まあな。親睦を深める為のイベントだしな」
今考えている肝試しはだ、だからだというのだ。
「後で酒とか食いものが出るって言って誘ってみるか」
「実際に出すしな」
むしろこちらの方がメインであると言っていい、肝試しの後のだ。
「それじゃあな」
「ああ、声をかけてみるか」
「来たらいいけれどな」
「来なかったら仕方ないだろ」
こうした話をしてだった、ナム達はそのオワン=ゴサという老人に声をかけた。老人は村の外れで一人縄を売っている、身寄りもなく孤独な老人だ。
その彼のところに言って肝試しとその後の酒や料理のことも話した、だが老人はその話を聞いてからナム達にこう言った。
「止めておくべきだ」
「えっ、肝試しをですか」
「それをですか」
「あそこには行くな」
決して、というのだ。
「断じてな」
「まさか出るからですか」
「それでなんですか」
「そうだ、だからだ」
それでだというのだ。
「あそこには近寄らない方がいい」
「いやいや、肝試しですよ」
「それにあんなの噂話ですよ」
「ですから本当に」
「後のお酒やお料理も楽しみにして」
「どうしてもやるのなら」
老人は深く、それも真剣に考える顔でナム達に述べた。見れば顔の皺はかなり深く多い。しかも髪の毛は多いが真っ白だ。小柄で痩せた身体にも年齢が感じられる。
その彼がだ、こうナム達に言うのだ。
「わしも行く、だが酒も料理もいい」
「あれっ、そっちがメインですけれど」
「それでもですか」
「そうだ、酒は飲まないしだ」
それにというのだ。
「料理も肉はな」
「食べないんですか」
「そっちも」
「酒と肉は口にしない」
全く、という口調だった。
「だからいい」
「じゃあ精進系出しますよ」
ナムは老人の言葉を聞いてこう返した。
「それなら」
「気を使ってくれるか」
「ええ、近所同士ですし」
「悪いな、では気遣ってくれるのならな」
ナムの申し出を聞いてだ、老人は暫し考える顔になった。そのうえでナム達に対し
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