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Myth5-Cアムルの守護騎士団〜Glauben OrdeN〜
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気付いているけど、深くは聞かないし、聞くつもりもない。オーディンさんの事だから、敬語は使わなくていい、だとか、名前の前に主は要らない、ってお願いしたんだろう。

「オーディンさんはもう大丈夫ですよ、きっと。ですから休んでください。ここで皆さんまで体を悪くしたら、もしもの時にオーディンさんが困っちゃいます」

「・・・シグナム、ヴィータちゃん、ザフィーラ。ここはエリーゼ卿の仰る通りにしましょ。今は出来る事が無いし、私たちの為すべき事が出来た時に備えて休むのが一番だわ」

シャマルさんがようやく首を縦に振って、シグナムさんとヴィータちゃんとザフィーラさんにそう言ってくれた。シグナムさんもついに折れてくれて、「判った。エリーゼ卿。我々はこれで失礼します」と一礼。
わたしは「アンナ。皆さんを部屋に案内してあげて」と指示を出し、アンナは首肯してシグナムさん達を連れて行く。案内って言ってもこの階の端の四部屋だ。男のオーディンさんとは別の階にしようかと思ったけど、間違いが起こらないと信じて(本当はかなり苦悩したけど)同じ階にした。

「モニカ、ルファ。2人は一応隣室で待機しててくれる?」

「うん、判った」「了解ですっ」

二人が部屋に入っていくのを見届けて、わたしは執務室へ向かう。今はただ待つだけだ。シャマルさんとアギトから聴いたから。治癒魔法を使ったら今まで見たこともないくらいに苦しみ始めた、って。シャマルさんが使ったのは、魔力も一緒に回復させる魔導らしくて、もしそれが原因だったらわたしの能力クス・デア・ヒルフェも危ないかもしれない。
普段は問題ないのに、何かが原因で苦痛を与える魔力回復。その原因がハッキリするまではオーディンさんの魔力を回復できない。わたしは、無力だ。助けてもらってばかりで、あんまり恩返しが出来てない。最後にもう一度オーディンさんの部屋の扉に目を向けてから、わたしはその場を後にした。

?―?―?―?―?―?―?

そこは豪華絢爛な六角形の大きな空間。薄い青色の光を淡く放っている石材で作られた床にはレッドカーペットが六茫星状に敷かれている。ホールの6つの角には支柱が立ち並び、また六つの壁の半ば辺りには翼のような荘厳な装飾。翼の装飾の上には窓代わりに縦長のステンドグラス。壁一面につき8枚のステンドグラスが宛がわれている
計48枚のステンドグラス全部に人物が描かれている。48人全員が銀の髪にラピスラズリとルビーレッドの虹彩異色。魔道世界アースガルドを統べる四王族の特徴である銀髪、そして四王族の一角であるセインテスト王家の特徴である虹彩異色。天井一面にもステンドグラス。十字架と、その四方より伸びる四本の剣という、アースガルドの紋章だ。それらのステンドグラスを通して入り込む陽光は、綺麗な数色の光でこの空間を幻想的に照らし
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