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Myth5-Cアムルの守護騎士団〜Glauben OrdeN〜
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のように、次々と味方の騎士たちが身を捩って体を起こしていく。

『判った。すぐに合流し、アムルへ帰還しよう。ここで休ませるよりかは幾分かマシなはずだ』

思念通話が切れて、私とザフィーラはシグナム達が来るのを待つ。そこに、私たちの一番近くに居た団長が体を起こして、「また騎士オーディンに助けられたのですか?」って自分の体を見回す。

「――って、騎士オーディン!? 一体どうしたんですかっ!?」

「オーディンさんは、みなさんを助けるために・・・苦しんでます」

なにを言ってるの私。違う。そうじゃないの。私たちがもっと早く解毒剤を手に入れてさえいれば、こんな事態にならなかった。すぐに「ごめんなさい。八つ当たりです」と謝る。でも団長は「仰る通りです。不甲斐ない我らをお許しください」と頭を下げた。

「あとの事は我らに任せ、あなた方が騎士オーディンをアムルへと連れ帰ってください。各騎! 英雄殿に救われたこの命、決して無駄にすることなくこの地を守れッ!」

団長が叫ぶと、周囲に居る他の騎士たちが「了解(ヤヴォール)!」と応じて、それぞれ持っていた武器を掲げた。ふと辺りを見回せば、倒れ伏したままの騎士が十何人か居るのが判る。すぐに理解する。もう亡くなっている方なんだと。

「「オーディン!」」「マイスターっ!」

シグナム達が来た。多く話す事なく、私たちはアムルへと帰還するため、持てる力の限り高速で空を翔けた。

†††Sideシャマル⇒エリーゼ†††

「オーディンさん・・・・」

寝台に眠るオーディンさんの名を呟く。戦場から帰って来たオーディンさんにアギト、そしてシグナムさん達。いつものようにオーディンさんが、ただいま、って笑顔で言ってくれるのを待っていたけど、オーディンさんは意識不明のままでザフィーラさんに担がれて帰って来た。あれから6時間。意識を失っていた時でも苦しそうにしていたけど、今は落ち着いていてぐっすり眠っている。

「アギト。わたしは席を外すから、オーディンさんが目を覚ましたら呼んで」

「うん」

本当はずっと側に居たいけど、アムルの街の長としての仕事がまだあるからそろそろ戻らないと。あとの事はアギトに任せて、わたしは音を立てないように注意を払って部屋を後にする。廊下には、わたしの補佐をしてくれるアンナと、親友でありオーディンさんの弟子であるモニカとルファ。そして騎士甲冑と思しき衣服を身に纏ったままのシグナムさん達が沈んだ様子で佇んでいた。

「皆さんもお疲れですよね。部屋は用意してありますから、もう休んでは・・・?」

これも何度目かの提案。だけど返事は決まってシグナムさんの「いいえ。オーディンが目を覚ますまで休めません」だ。戦場へ行く前と帰って来た時とで呼び方が変わってるのには
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