暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth5-Cアムルの守護騎士団〜Glauben OrdeN〜
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いよ。それだけ厳しい相手なんだろう、連中の将は。それに、私よりかシグナムと融合した方が相性的に見ても良いだろう」
「ですけど・・・」
「今はそれよりみんなの治療だ。私はシャマルのおかげで何とか助かっているが、他のみんなは一刻を争う」
オーディンさんはそう言って、味方の騎士団員(私をオーディンさんの母親だと言いそうになっていた・・・団長さん)の元へと駆けた。私も追いかけ、オーディンさんが団長の頭部を守っている兜を外した。オーディンさんも私も、その人の顔を見て息を呑む。生きているのかどうかも判らない程に血色が悪い。
「まだ間に合う。今度はもう誰も死なせないっ!」
様子が激変したオーディンさんは、背中からあの綺麗な蒼い光の剣の翼を展開させた。オーディンさんの足元に見た事のない魔法陣が展開される。十字架の四方から剣が伸び、それらを不思議な文字が記された三重円で囲われたもの。
「治癒効果を変更・・・クリア・・・。効果範囲選定・・・クリア。術式対象選定・・・クリア。オールクリア確認」
――
女神の祝福
(
コード・エイル
)
・ver. Geburah――
オーディンさんの12枚の剣の翼が無数の羽根となって周囲に舞い散った。倒れ伏している味方の騎士ひとりにつき1枚の蒼い光の羽根が降りて体内に入り込むと、ポッと体を包み込むような優しい蒼の淡光が生まれる。
目の前に居る団長も例外じゃなく、蒼い淡光に包まれた団長の顔色がすぐに良くなって、負っていた傷などが治っていく。これほどの効果を持ってる魔導、それを一度に複数人に、そして広範囲に亘って・・・やっぱり凄い。
「すごいですっ、オーディ――オーディンさんっ!?」
「あ゛・・ぐぅ・・・っつ・・・!」
オーディンさんが急に苦しみだした。頭と胸を掻き毟るように悶える。フラついて倒れそうになるオーディンさんを支えて、「オーディンさんっ!」って何度も呼びかける。オーディンさんの顔色は毒に侵されていた時より悪くて、涙を流して、体も大きく震えていて。
胸がキュッと痛んだ。オーディンさんが小さく見える。何かを必死に堪えようと頑張って、でもそれが叶わくて悲しみに震える、その姿。居ても立ってもいられずにオーディンさんを抱きしめる。
「っづ・・・私は・・・強くないと駄目なんだ・・・強くあり続けないと・・・。忘れていく・・・また・・・ごめん・・・クロード、レナ、アシュトン、セリーヌ・・・」
オーディンさんは知り合いの名前らしいものを言った後、意識が完全に飛んだ。
「む、どうしたシャマルっ!?」
「ザフィーラっ。オーディンさんの様子が・・・!」
少しダメージを負っているものの戻ってきてくれたザフィーラは、私の腕の中で目を半開きのまま気を失っているオーディンさんを見
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