29話
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さに凍った。
「君という人は!事の重大さがわかっていないのか!」
「わかってるから言ってるんじゃないですか」
「なんだと?」
おぉう。
桐条先輩めちゃくちゃキレてるよ。
まぁ、あれだけ醜態されしておいて収穫なし、ってのが嫌なのはわかるけど。
「ミスったら自分もその『影人間』とやらになる可能性もあるんでしょ?」
「っ!?・・・それはそうだが・・・それでもだ!我々にしか出来ないことならするしかないだろう!」
「桐条先輩。あなたが一体何故そこまでこのことに責任感を感じているのか自分にはわかりません」
お父様のためなんだよね。
ファザコン乙。
「しかし、自分にはあなたのように命を賭ける覚悟も理屈もないんですよ」
そう、俺にはそんな命の危険を冒す理由なんてない。
俺は楽しく生きる。
別に俺がいなくても原作通りに進めば問題ないはずだ。
もし俺がいたら多少は楽になるかもしれないが、そこは俺の平穏のために諦めてもらう。
「我々がシャドウを倒せばそれで救われる人間もいるんだぞ!」
「だからといって自分の命まで賭けなければいけないんですか?」
「君は!君は、自分さえ無事なら良いと言うのか!」
「当たり前です。痛いのとか嫌ですし、死ぬ可能性があるとか論外なんで」
悪いけど断らせてもらおう。
俺には自分の命の方が重い。
「彩君!」
横から先輩が俺の名前を叫ぶ。
さっきから空気になっていると思ったら、どうやら真田先輩と何か話していたようだ。
「戦おうよ!」
え”。
「ちょ、先輩何言ってるですか」
「正義のためだよ!私達がやるしかないよ!」
あれ?先輩ってこんなキャラだったか?
「それにね!・・・もし影時間も一緒にいれるならさ」
先輩は突然モジモジし始める。
「先輩トイレですか?トイレですね。トイレはむこうなんd
「一日に一緒にいれる時間が増えるんだよ!」
先輩は俺の言葉を無視して嬉しそうに言う。
心底嬉しそうに。
「・・・」
(もうこの人嫌ぁぁぁ)
内心、泣き叫ばずにはいられない。
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