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I want BRAVERY
29話
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う。早くこいつの分の装備を整える必要があると思うんだが」

 こらこら、一人で勝手に進むな。

「ふっ、やっと誤解だと認めたか。つまりはだな、私は至って正常だということだ!」

 なんも言ってないんですけど。

「全く、浮気は駄目だってあれほど言ったのに!」

 だから浮気でもないし、そんなこと言われた覚えもない。

「お前の得意武器はなんだ?剣か?それとも槍とかか?」

 もういい。
 誰かこのカオスをどうにかしてくれ。








 あれからしばらく、いや結構経ってようやく皆落ち着いたようだ。

 もうそろそろ寮に帰るべき時間だ。

 いや、本当、いつまで続くんだよと思っていたがここまでとは。

「と、取り乱してすまなかったな」

 桐条先輩は咳払いをしながら言う。

 まぁ、今更取り繕ったところでもう遅いのだけれど。

「いえ。面白いものが見れたので」

 そう言ってニヤリと笑ってみる。

「・・・今日のことは忘れろ」

「はい。忘れます。じゃ、これで帰ります」

 それだけ言って、俺は立ち上がる。

「待て、流峰」

 ガシと後ろから真田先輩に肩を掴まれる。

「とりあえず今日、タルタロスに行かないか?」

 何、学校帰りにカラオケにでも行かないか、的なノリで言ってんだよ。
 先輩相手にそんなツッコミはしないが、そう思った俺は悪くない、

「タルタロス?それってなんなの?」

 先輩が真田先輩にタルタロスについて聞く。

 そういえば真田先輩、タルタロスの説明してないのにひたすら、行かないかと誘っていた。

「シャドウの巣みたいなところさ。場所は影時間中の学校」

 真田先輩は何故かシャドーボクシングをしながら言う。

「巣?いっぱいあの化物がいるってこと?」

「あぁ!そうさ!腕が鳴るだろう!?」

 鳴らねぇよ。

 てか先輩いらんこと言うなよ。

「そうだな、確かにここまで人数が集まればタルタロスにも挑戦できるだろう」

 桐条先輩は真田先輩ほどではないが、どこか嬉しそうに言う。

「ちょっと待ってください」

 しかし、ここで流されるわけにはいかない。

「どうした?」

「初めては不安かもしれんが、すぐに慣れるぞ?」

 桐条先輩と真田先輩が言う。

「いえ、そうではなくて、俺参加するなんて言ってませんし」

「・・・は?何言ってるんだ」

 ハハハと笑いながら真田先輩が言う。

「ゲームで言うダンジョンだぞ?そこに行かなくてどうする?」

「いえ、そもそも自分はその『シャドウ』とかう化物と戦う気はないんで」

 言った瞬間空気が凍った。
 ま
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