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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第八六幕 「クイーン・セシリア」
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人が何を考えていようと変わらない、と思い直したのだろう。
「重要なことよ。外国籍のあなたには実感が薄いかもしれないけど、彼らの優遇には私たちの税金が使われているの―――」
「使われていませんわ。彼らの給金はIS委員会へ納められた募金から支払われています。税金が使われているのは国家代表及び代表候補生などの完全に国家に帰属している人員だけです。男性IS操縦者の中に帰属先が日本で決定している者は一人もいませんから、貴方の意見は全く以て的外れですわ。いい加減な主張をする前に学校に通って勉強なさっては?」
「なっ―――!?」
(そうなの?)
(そうですわ。その辺の資金の周りは、案外一般に認知されていないようですわね)
セシリアは賢いな、と言いたくなるのをぐっと堪える。心なしかセシリアの背後に「完全論破!」の4文字が浮かんでいるような気がしてくるが、これは少々不味いかもしれない。というのも―――公衆の面前で彼女たちに恥をかかせたのだから、完全に敵視された。
権利団体は女性優遇などといろいろ言っているが、実際には「自分たちの意見に賛同しない奴は屑だ」と平気で思っているような女性の集まりでもある。過去には一部の過激派が男性政治家の暗殺を謀るなど、とっても過激な面があるのだ。故に、状況を察した他の団体メンバーが事態に気付く。
完全に逃げるタイミングを失った私は軽く頭を抱えた。目立ちたくないのにいつのまにかものすごく目立ってるし。野次馬に取り囲まれて逃げ場がないし。セシリアは未だに涼しい顔してるし。
「あの、セシリアさん?こわーいお姉さんたちが本気で怒ると色々厄介だし、連合王国代表候補生としてこういう問題は避けた方がいいのでは・・・」
「これは異なことをおっしゃいますわね佐藤さん?私は私に嘘をつかない事を信条としています。他人に対する理解も誠意もない人間が下らないチラシを押し付けてくるのならば、それ相応の扱いで対応するのが“セシリア流の対応”でしてよ?」
―――ここは無難に謝ってそそくさと退散したかったんですが、おぜうさまは余程この人たちの事をお嫌いなご様子で・・・はぁー、とため息が漏れちゃったよ。
この手の権利団体はいわば日本の無法者の集まりとも言える。男尊系の主義主張を行う団体や人間には徹底的に嫌がらせをして男女平等には唾を吐きかけ、ウンと言わない人間には集団で圧迫してでもウンと言わせなければ気が済まないほど過激なのだ。関わり合いになることそれ自体が損であり、適当に従ったふりをするのが私流の賢い生き方なのだが・・・まぁセシリアにそんなのは無理っぽいので諦めるしかなさそうだ。とほほ、また悪目立ちするのね・・・
こして会話は先ほどのアレに戻る。
「私たちは今までの5年間の間、様々な活動を続けて不当な女性の待遇に
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