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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos28夜天に願いを・祝福の風を継ぐ者へ〜From Me to You〜
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はどこで会える?」とシャルロッテに訊ねる。

「すぐにでも。明日、はやてたち八神家を本局に連れて行くことになったから、本局での用事を終えてから行こう。わたしの実家、第一世界ミッドチルダはベルカ自治区サンクト=オルフェンの聖王教会へ」

「うんっ、よろしくお願いします!」

はやてに続いて私たち騎士も「よろしく頼む」と頭を下げた。こうして私たちは明日、ミッドチルダへと向かうことになった。それから食事を再開して、なのは達と管理局に入るのならどの部署か、という話をしていると「いやだぁぁぁーーーー!」そんな悲鳴が聞こえてきた。

「今の・・・ルシル君の声・・・?」

主はやての言う通り間違いなくルシルのものだった。悲鳴はそれだけでなく、「俺は帰る!」だとか「男だぞ!」だとか「アリシア、許すまじ!」だとか「こんな償いとかありえん!」という悲鳴は連続で聞こえた。

「なんか・・・今のルシルがどうなってんのか想像つくんだけど・・・」

アリサがそう言うとなのは達も「私も」とそう同意した。私もそうだ。主はやてが「ルシル君、可哀想やけどしゃあないよなぁ」って苦笑を漏らした。

「レディース・エ〜ンド・ジェントルメ〜〜ン♪」

勢いよく開かれた扉から新しい水色のドレスに着替えたアリシアが現れ、扉の奥――廊下からは「鬼ぃー! ロリぃー!」ルシルの罵倒らしき声が響いてくる。アリシアはニコッと私たちに笑顔向けた後、廊下へと戻る。少しの沈黙の後、「わぁ☆」主はやてを含めた子供たちが小さく歓声を上げた。

「ちくしょう・・・、強制的に女装させられる事だけはもうないと思っていたのに・・・」

アリシアに手を引かれて姿を見せたのは、黒を基調としたドレスを身に纏ったルシルだった。長い銀の後ろ髪もリボンで結われている。どこからどう見ても少女にしか見えない。見惚れていたなのは達が「可愛い!」や「綺麗!」や「本当は女の子でしょ?」などと言いながらルシルへと詰め寄る中、私はルシルのドレス姿に見惚れている主はやてへと歩み寄る。

「主はやて。少し席を外してもよろしいでしょうか?」

「あ、うん、ええよ。今日は自由行動や、好きにして構わへんよ」

「ありがとうございます」

主はやてに許可を取り、私はわいわいと騒いでる少女たちより離れ、私の身長を超すほどのガラス扉を開けてテラスへと出る。空気が澄んでいて雲の隙間から見える月や星の海を見上げながら思うのは、私の後継となる者のこと。

私の名(リインフォース)を継ぐ、新たな祝福の風に託したい。私は・・・とても幸福な魔導書だ。最後の最後で素晴らしい主に巡り合え、主や騎士たち、多くの友と共に呪われた旅路に幕を降ろすことが出来たのだから」

主はやては仰った。リインフォース(わたし)が消えても
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