暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos28夜天に願いを・祝福の風を継ぐ者へ〜From Me to You〜
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デンと名乗っていた頃の私たち守護騎士と当時の主オーディン、そして融合騎のアギトとアイリだ。あまりの懐かしさに思わず涙が零れてしまう。

「知ってるよ、あなた達とイリュリアとの因縁のこと。ベルカ史であなた達のことが記されているから。ストラトス王家が治めていたシュトゥラに属していたグラオベン・オルデン。イリュリア戦争を終結に導いた英雄オーディンの騎士たち」

「な、なあ、シャル! おまえ、ひょっとしてアギトやアイリの居場所とか知ってたりしないか!?」

シャルロッテに詰め寄ったヴィータのその問いは、私たち守護騎士にとって最も重要なものだった。シャルロッテの返答は「ご、ごめん。その融合騎については現在行方不明みたいで、わたしもシュテルンベルク家も判らないんだ」さらに驚きを私たちに与えるものだった。
アギトとアイリの居場所は不明。それについては残念なものだったが、「シュテルンベルク家が今もあるの!?」シャマルが私の考えを代弁してくれた。フライハイト家が残っているのだ、シュテルンベルク家も残っていると思ってもいい。

「エリーゼ卿が誰かと結婚して子を成した、ということになるのか・・・?」

「少し信じられないが・・・。オーディンが亡くなったとは言え、彼女なら一途にオーディンを想い続けると思ったが・・・」

シグナムに同意するものの、「シュテルンベルク家を存続させるためには、必要だったのだろう」すぐにそう思い至る。どれだけ愛していても想っていても、領主として時には捨てなければならないこともある。オーディンが亡くなったのであればなおさら。

「ん? 今のシュテルンベルク家って、当時のエリーゼ卿とそのオーディンの間に出来た子供の子孫なんだよ。エリーゼ卿の日記では、男の子と女の子の双子だったみたい」

「ぶはっ!?」

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!?」

「ルシル君!?」「アリシア!?」

ルシルが突然飲んでいたジュースを吹き出し、ちょうど目の前に居たアリシアの頭上に掛かってしまった。気管に入ったのか咽続けるルシルの背中を「大丈夫、ルシル君?」擦るシャマル。

「ひどいよ、ルシルぅ! ジュースをわたしの頭に吹き掛けるなんて!」

髪に滴るジュース頭を振ることで払おうとするのを「飛んじゃうからダメだよ!」フェイトが止める。すずかが「ファリン、タオル!」女中の1人、ファリン嬢を呼んだ。彼女は慌てながらもタオルを持って来た。

「だ、大丈夫ですか!? わわっ!?」

ファリン嬢が盛大に転んだ、しかも料理の乗ったテーブルを巻き込んで・・・。テーブルを突き飛ばすように転んだことで乗っていた皿やボトル、コップなどの食器類が私たちに向かって宙を舞った。

(主はやて!)

食器類が主はやてに到達するまでの刹那、私は主はやてを護
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