赤魔と白魔と
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と……魔法を放つ気になったんだね。
でも、出来れば僕に回復魔法使ってほしかったなぁ。
「 ────ふぅ、戦闘終了ね! アルクゥ、大丈夫?……ほらイングズ、回復してあげて! 今にも倒れちゃいそうよ?」
「 判っている 」
イングズ……、まだ白魔を続けてる。レフィアに促されて、僕に2回ほど<ケアル>を掛けてくれた。
「あ、ありがとう……。あの、イングズ、別にルーネスの云う通りにしなくてもいいんだよ? 君だって、白魔で納得してるわけじゃないよね」
「 ……アルクゥも、戦士のままじゃないか」
「あ、えと……、これも一つの経験かなって」
「 ────私もそのように感じてはいる」
「そう……、なんだ」
「イングズ〜、おれも回復してくれよー! 結構ダメージ受けたからさぁ?」
「 ……知らん。赤魔なら自分で回復しろ」
ルーネスに冷たく云うイングズ。やっぱり、ちょっと気に入らないのかな。
……それから中腹辺りになって、レアなモンスターらしきラストバードと遭遇した。
「 ────やったわ! フェニックスの尾ゲット……って、きゃあ?!」
シーフのレフィアが、ラストバードの一撃を受けて石化しちゃった……!?
うわ、どうしよう、ここまでの敵でも何度か石化させられて、アイテムの[金の針]使い果たしちゃってる……!
「ま、まずいよ! ここは一旦逃げて、町まで戻った方が……っ」
「石化してるレフィア置いて逃げるわけいかないだろ! おれ達でこいつ倒すんだ……! でぇりゃあ!!」
「 私も前衛に出て戦う」
え? イングズがそう云って、杖だけでラストバードに向かって攻撃を……!?
「ば、バカ! 白魔が前に出て来んなっ!」
「少しでも早く倒し、石化しているレフィアを連れて町へ戻る為だ、文句など聞かない!────ぐッ」
あ、ラストバードがイングズに攻撃を……! 石化はしなかったけど、かなりダメージを負ったみたい。
ここで戦士の僕が踏み込まなくてどうするんだ、行くよ……!
「 えぇーいっ!!」
僕は渾身の踏み込むでクリティカルを出して、何とか倒す事ができた……。イングズは杖にすがって、屈み込んじゃってる。
「無茶すんなよな〜。ほら、<ケアル>!」
赤魔のルーネスが回復魔法を掛けるけど、イングズはそっぽ向いてる。
「やっぱ気にくわないんだろ、白魔の自分?」
「 ────別に、4人のジョブのバランスを考えた上の事だ」
「それでも回復ばっかに回るジョブは性に合わなーい!……って、正直に云えばいいじ
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