第3章
月光校庭のエクスカリバー
第68話 死人の兵士
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幸い、戦闘服のお陰で激痛はあったが無傷だった。
だが、そんな事はどうでもよかった…。
「……どうなってやがる!?…」
周りを見ると、他の神父も、明らかに致命傷にも関わらず 、平然と動いていた。
「ちょっと!?どうなってるの!?」
「致命傷のはずなのに!?」
イリナとユウナも目の前の光景に動揺していた。
「……どうやら…既に死人の様だ…」
「何!?」
「……彼を見たまえ…」
アルミヤさんは一人の神父を指差す。
俺と木場は誰だか分からなかったが、ゼノヴィア達は知り合いだったのか驚愕していた。
「……知り合いか?…」
「……事前調査に来ていた神父の一人よ…死亡が確認された…」
「何!?」
イリナが答えた。
コイツが事前調査に来ていた神父の一人…。
しかも、死亡が確認された奴だど!
「どう言う事だ!」
俺は声を荒げて聞く。
「……事前調査に来ていた神父は六人…」
「……内三人を死体で発見したの…」
「……私達はその三人を丁重に埋葬した…はずなんだが…」
「……現在、目の前にいるって訳か…」
つまり、遺体を掘り起こし、何らかの方法で動かして操ってるって訳か。
とりあえず、神父達が致命傷にも関わらず動ける理由が分かった…。
(……なら…)
俺は先ほどの神父の首を斬り落とす。
結果、神父はピクリとも動かなくなった。
……いや、正確には首だけになった顔は動いていた。
「……どうやら、脳を破壊もしくは体から切り離せば倒せる様だな…」
……まるで、映画に出てくるゾンビそのものだな…。
他の皆も頭を狙い出す。
パチパチパチパチ。
『ッ!!』
着々と神父達を行動不能にしている中、突然、この場に似つかわしくない拍手音が響いた。
俺達は発信源の方に視線を向ける。
そこには、眼鏡を掛けた一人の男が今もなお拍手を続けていた。
男は戦闘用と思える服を着用し、その上に白衣を纏っていた。
……そして、俺はその男の顔に見覚えがあった…。
「全員、なかなかなものですね…」
「……何者だ?…」
「おっと、これは申し遅れました。初めまして、私はカリス・パトゥーリア…そこの彼にははぐれ賞金稼ぎ(バウンティーハンター)と言えばよろしいでしょうか?」
「……カリス・パトゥーリア…」
そう、この男がカリス・パトゥーリア、兄貴が言っていたコカビエルに協力しているはぐれ賞金稼ぎ(バウンティーハンター)であった。
「……コイツらはお前が操っているのか?」
「いえ。死人なのは正解ですが、操ってる訳じゃありませんよ。ただプログラムしただけです…」
「……プログラム?」
「生前の彼らの戦闘行動パターンと指定した対象に対して戦闘行為を行うと言うプログラムをですよ」
カリスにアルミヤさんが聞く。
「……彼らは一体何なのだ?」
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